【41】ツツジの咲く頃 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

桜から新緑に移ろう時季の風景に、彩りを加えてくれる身近な植物といえば、ツツジを思い浮かべる人も多いのではないだろうか(ちなみに、私はツツジとサツキの違いすらわかりませんので、そのあたりはご容赦を…)。

身近なことの喩えになるかは別にして、私の使っている乗り換えアプリに「つつじ」と入力すると、ロープウェイを含め3駅が候補に挙がり、バス停は東京都・神奈川県・埼玉県だけで10カ所以上が表示される。

ちなみに「きく」を入れると、菊の付く駅が5駅示されるので、駅名やバス停名に多く使われていることが身近な植物であることの証明にはなっていないが、路傍に自生する菊を見かけた記憶はない(何が言いたいのか、自分でもわかんなくなっちゃいました…)。

アプリに表示された、「つつじ」の付くバス停名の中で、ここなら実際に花を見ることができそうだ、と思った場所を目指して某日、国分寺駅前に降り立った。

乗り込んだのは、この車両。
去年の今ごろもこのブログで紹介した銀河鉄道バスの2002年製日産ディーゼルUA452。

車両の詳細は、その時のページをご参照いただければと。

国分寺駅から出る銀河鉄道バスは、学芸大学や中大附属中学・高校、小平団地などを巡って、西武新宿線・拝島線の小平駅まで約20分で結ぶ「小平国分寺線」で、平日は20分、休日は30分間隔で運転。車両はこのUA452とオートマチックのワンステップエアロスター、スクールバスから転じた中型バスが運用されているのをよく見かける。

運賃は全線180円均一で、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードを使うことはできないが、昔懐かしいちぎって使う紙製の回数券(180円券×12枚綴りで2000円)が車内でも販売されており、利用率が高い。
回数券を1枚ちぎって運賃箱に入れ、緑色のシートが並ぶ車内で梅雨入り前の多摩の景色を眺める。
バスは都道145号で北北東に進んだのち、上水南町交差点を右折してサレジオ通り~北大通りと西へ向かう。

沿線には、情報通信研究機構や東京学芸大学、辻調理専門学校などがあって、通勤・通学の時間帯にはそれらの施設に通う人たちでバスも混み合うようだ。

都道248号に交わると、左折して北に針路を変えたかと思いきや、500メートルほどでまた左折して南堀野中通りを東に進む。

この通りは、先ほど走ったサレジオ通り~北大通りの北側に並行しており、小平国分寺線のバスは、このエリアをコの字に走ることで、西武バスや京王バスの既存路線が走っていない地帯の輸送を担っている。

南堀野中通りに入ると、「中大角」「テニスコート」と、素っ気ない名称の停留所を過ぎ、目的の「つつじ公園」に到着。


バス停の脇には公園と道路を仕切るようにツツジが咲いており、公園内に入ると色とりどりの花が迎えてくれる。
脇に建つ木製の柱には「小平市制施行五十周年記念 鉄道沿線からの森づくり 記念植樹」と書かれており、後面には小平市と並んで東日本旅客鉄道八王子支社の文字がある。
1992年から行われている「 鉄道沿線からの森づくり」は、JR東日本の環境活動の一環で、八王子支社管内でも各地で植樹が実施されてきた。

公園内には池もあり、水面にツツジが映じている。
しばし癒されてからバス停に戻り、再び銀河鉄道バスに乗車。国分寺駅に戻って京王バスに乗り換え、府中のケヤキ並木の新緑を見上げてから一杯やった。
(おまけ)
別の日に小平国分寺線を待っていたら、こちらのバスが登場。
元西武バスの日産ディーゼルRMで、1998年製銀サッシ2段窓の8Eボディ。

そして、この時のドライバーさんは銀河鉄道の山本社長さん。

社長さんは経営者でありながら、さまざまな車種のハンドルを握られる現役ドライバーでもあり、乗せていただくのは2回目。

大学在学中に運転免許試験場で大型2種免許に一発合格したという社長さんの流れるような運転を、最前部のマニア席で拝見させていただいた。