【24】お花見ライド | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

過日、茨城県の霞ヶ浦界隈をサイクリング。


JR常磐線の特急「ときわ」から土浦駅のホームに降り立ち、駅ビル内の地下にある無料更衣室で着替えを済ませて、1階の「りんりんスクエア土浦」に向かう。


ネットで予約しておいたレンタルのロードバイクを受け取り、ヘルメットを装着して霞ヶ浦方面を目指す。


前回、りんりんスクエア土浦でロードバイクをレンタルした時には、筑波鉄道の廃線跡がサイクリングロードに生まれ変わった「つくばりんりんロード」を当時小学生だった次男を交えて3人でのんびり走ったが、今回は大学生の長男と2人なので、車道を挟みながら霞ヶ浦の周囲を進む霞ヶ浦自転車道を選ぶ。


とは言っても沿岸1周の距離は約140キロ(霞ヶ浦大橋を使うショートコースでも90キロ)にも及ぶので、「カスイチ」(霞ヶ浦1周ライド)は最初からあきらめ、土浦駅から3時間程度で楽しめるエリアを花見を兼ねて走ることにした。


まずは、時計回りに進もうと標識や路面の表示に従って霞ヶ浦湖畔を目指すと、途中で工事区間を迂回せよとの案内板があったので、コースを逸れて「自転車走行可」の広い歩道を持つ片側2車線の道路を走るが、だんだんと霞ヶ浦から離れていっているようなので、木田余(きだまり)跨線橋東交差点を右折して国道354号を南東に進む。


このまま南東に向かえば霞ヶ浦に突き当たるかと思いきや、国道354号が緩やかに左カーブを描いて北北東に針路を変えていくので、 手野前東交差点を右折して県道118号に入る。


周囲は一面、茨城県特産のレンコン畑で、収穫を終えた沼のような水田からは、えも言われぬ臭気が漂っている。早く右手にある霞ヶ浦の畔に出て水面をわたる風を吸い込みたいが、次々現れる交差点の右折側道路には「農道につき、農作業用車両以外通行禁止」の看板があって、なかなか霞ヶ浦に近づくことができない。


やっと右折可能な道路が現れて、土浦駅から20分ほどかけて、霞ヶ浦のほとりに出る。

迂回看板の地図を読み間違えて、だいぶ大回りしてしまったようだが、その分湖畔を吹く風に感じる爽やかさはひとしお。

思い切り息を吸い込みながら湖を眺めていると、対岸に桜並木が見えている。あちらの方が景色がよさそうなので、それではと自転車道を土浦駅方面に進む。
車道と分離された自転車道は走りやすく、この高規格な路面で湖岸1周が整備されていたなら、カスイチチャレンジも容易だと思うが、片側1車線の県道の左端に矢羽マークを描いただけの区間も多い。

土浦駅近くまで戻り、霞ヶ浦に流れ込む桜川の土手をお花見ライド。
そのまま桜川の流れに沿って湖畔に抜け、霞ヶ浦を左手に見ながらペダルを踏む。

土浦には桜の付く地名や施設名が多く、いつか花咲く時季に訪れたいとの思いを昨年町なか散策を楽しんだ折に抱いたが、それから1年を経ずに叶えることができて嬉しい。

対岸のレンコン畑を抜けた地点から30分ほど走ると、風車が見えてきて霞ヶ浦総合公園に到着。
近くの芝生に寝転んで、ボールと戯れる柴犬を眺めながら、長男と他愛ない会話を交わす心安らぐひととき。

3日前までの雨予報が嘘のような晴天で、爽やかな空気の中で息子とサイクリングできたことにあらためて感謝。

ひと休みしてから、再び自転車にまたがり湖畔を進むと、霞ヶ浦に流れ込む花室川に突き当たったので右折し、霞ヶ浦高校の脇を通って川沿いを遡上。国道125号に交わる交差点を左折して花室川を渡り、そのまま国道を南東に走ると土浦市から阿見町に入り、自転車道は左手方向に逸れるとの標識が建っている。

それに従い陸上自衛隊土浦駐屯地(武器学校)の脇を抜けると、かつての予科練(霞ヶ浦海軍航空隊飛行予科練習部)についての展示が行われている予科練平和記念館の敷地に入る。
ロードバイクをラックに固定してから、100円玉返却式のコインロッカーにヘルメットを預け、2人分の入館料1000円を支払って館内へ。

特攻隊の養成機関である予科練で訓練に励み、散っていった若者たちの日々を、多様な展示で現代に伝えている記念館をゆっくり見て回る。

訓練生と同年代の長男は、当時の資料や説明文のひと文字も逃さないとするかのように展示に見入っている。

記念館で30分ほど学んだあと、サイクリングを楽しむことができる平和を噛み締めながら、土浦駅に向けてペダルをこいだ。