この本
無私の日本人 (文春文庫) [ 磯田道史 ] |
によると、
自分のことより、子孫の発展を優先しようとする思想は、
多くの日本人が信じている、宗教なんだそうです。
筆者は書いています。
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江戸時代の日本人の、
----公共心
は、世代をタテにつらぬく責任感に支えられていた。
(そんなことをしては、御先祖様に合わせる顔がない。
きちんとしなければ、子や孫に申し訳ない)
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また、
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----家意識
とは、家の永続、子々孫々の繁栄こそ最高の価値と考える一種の宗教である。
この宗教は「仏」と称して「仏」ではなく
先祖をまつる先祖教であり、子孫教でもあった。
子孫が絶え、先祖の墓が無縁仏となることを極端に恐れた。
江戸時代を通じて、日本人は庶民まで、この国民宗教に入信していった。
室町時代までは、家の墓域を持つことはおろか、墓に個人の名を刻むことさえ珍しかったが、
江戸時代になると、「誰が墓を守るのか」が問題になり、「墓を守る子孫」の護持が絶対の目的となった。
それゆえ、「現世のおのれか、末世の子孫か」と、迫られれば、たいていの人間は後者をとった。
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流石に、「墓を守る子孫」とまで考える現代人は稀だと思いますが、
概ね、賛同できる考えかたではないでしょうか?
また、僕はそうすべきと考えていますが、
何ゆえ、そうしなければならないかその理由を、
論理的に説明するのは、なかなか困難ですね。
もちろん、生物がそれをする理由なら、
それがDNAにプログラミングされているからであり、
だからこそ進化を通じて生物は発展してきた。
とは言えると思います。
また、それをしなくなった種は衰退していくとは思います。
近年の少子高齢化は、その表れではないかと思います。
だけど、「そうならないような行動をとる。」を、
個人(個体)に強制して良い理由にはなりませんし、
それは、個人の自由であると思います。
だから、これを実行するか否かは、
この宗教の信者の自主性によるのでしょう。
つまり、この宗教、
現代では、だいぶ不信心な人が多くなってきたとは言え、
まだまだ、多くの日本人が信じている信念であり、
宗教なんだろうと思います。
でこれ、日本人の伝統的宗教ですから、
過去にさかのぼれば、さかのぼるほど、信心深い人が多くなるわけで、
戦前の日本人はこれを教科書にしちゃうほど、信心深かったわけです。
参考「この2冊の本を読んで、日本国憲法の何がダメなのかが分かりました」
江戸時代人は、もっと信心深かった。
先の本に書いてあるようなことを、平気でしちゃうわけです。
参考「今の東京都知事は本当に金の亡者の様ですね ~ 殿、公金でござる!」
また、このような物語に感動する人は、自覚的にはともかく、
現代においては、かなり信心深い日本教徒ではないかと、僕は思います。
で、これ、以前にも書きましたが、この思想こそが、
日本人が自分を超えて行けることの、原動力だと思います。
欧米人も、自分を超えていける人達なわけですが、
その思想、宗教観は日本人とは異なります。
これ、
「この宇宙には人智を超えた知性があり、
そのような存在を信頼する感性を、
意識的に時間をとって養っていただきたい」
であるわけです。
参考「「自分を超える法」ピーター・セージ著 を読んでみました」
ただ、いずれにしても、日本人と欧米人が、
現在先進国を作るのに成功したのは、
この思想を持っていたからであります。
科学技術が発展したのは、結果であって、
この理由、あるいは、原因ではありません。
理学部物理学科卒の、元コンピュータエンジニアは、
最近強くそう思っています。
参考「物理学では世の中は良くならない」
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1日目 信教の自由の日に関するネット上の文章への反論
2日目 私が考える日本教とは?
3日目 信教の不自由な宗教と信教の自由な宗教
4日目 先の戦争の悲惨な体験を語り継ぐな
5日目 現代の鶴田浩二 ー傷だらけの人生ー
6日目 今までの社会人生活の中で、現在が一番満足度が高い
7日目 顧客満足第二
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