![]() 応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書) [ 呉座勇一 ] |
です。
結論としては、
はじめに
終章 応仁の乱が残したもの
あとがき
以外は、やっぱ、あまり面白くないですね。
参考「今、応仁の乱に関する、こんな本を読んでいます」
逆に、この3つはかなり面白いですが^_^
その、歴史的な重要さは理解でき、勉強にはなったんですが、
何しろ物語として面白くないですわ。
歴史的意義としてこの事件が重要なのは、よく分かりました。
一口で言ってしまうと、
「下層レベルの人民に権利意識と、国民としての団結心が立ち上がってきた。」
と言うことのようです。
つまり、それまで権力者の言いなりだった土民たちが、団結して土一揆を起こし始めた。
そうなると、武士の棟梁も都で生活して、年貢だけ取っていると言うわけにもいかず、国に帰り出した。
戦乱による都の荒廃も、この傾向に拍車をかけた。
つまり、地方分権を進めると同時に、
戦国大名と領民の結束を強める結果になった。
だって、戦国時代において、領土を失うことは、
大名にとっても、農民にとっても死活の問題で、
ここに運命共同体が出来たってことだから。
だいたい、この本で直接的に述べていることは、この辺までかな。
で、続きを僕の解釈で書きます。
これ、時代を経るに従って形骸化してきていた
律令国家という中央集権国家体制が、
ここで完全に崩れたってことだ。
参考「日本の歴史教育のおかしさ 〜 古代編」
参考「源頼朝はなぜ偉いのか?」
これすなわち、戦国大名が支配する、ある意味、国民国家
(この国は、江戸以前の概念だから、現代の感覚では県だよ。為念)
の乱立状態になったということだ。
つまり、戦国時代というのは、そういう時代
(勢力維持、勢力拡大に身分に関わらず全員が一致団結する必要があった時代)
であり、おそらく、
現代日本人が持つ愛国心って多分この辺りに起源のある、
感情なのではないだろうか?
だから、基本的に律令国家のまま現代まで続いている中国社会では、
この過程を経ていないため、土民に愛国心がない、
というか、国民としての自覚がそもそもない。
ということでは、ないだろうか?
参考「律令国家の成れの果て」
で、江戸時代は、幕府を頂点とする、
戦国大名による一種の連邦国家であったわけだ。
このベースがあったところに、幕末期になって、外圧を受けることにより、
日本全体が、一枚岩の国民国家として立ち上がる
という経過をたどることになった。
つまり、自分の仲間と農地を愛する感情が、時代とともに、
村、県(くに)、国に拡大することで、
日本人の愛国心は出来上がっている。
この本、「はじめに」で、
「現在の日本を知るには、応仁の乱以後の歴史を知っていれば、充分。」
とまで言い切った意見を取り上げてて、
流石にそれは言い過ぎだろうと思ったけど、
近代から現代に至る日本の歴史を振り返ると、
応仁の乱から一直線に続いているのは、確かなように思えます。
日本の歴史を考察する上で、この出来事が、
とっても大事なのは、よく分かりました。
でも、それと、物語の面白さは、また、全然別ですね(^_^;)
つまり本文部分は、
「あじめに」と「あとがき」をつなぐ、長い長い例証
ではあるんですが、
これきちんと読むのは、日本史の専門知識が相当ないときつい気がします。
ハッキリ言って、私は読み流しました。
でも、この本ベストセラーになっていて、
近所の本屋でも平置きされているんですよね。
多くの人が買っているみたいですが、
きちんと読めている人ってどのくらいいるんでしょうかね?
僕みたいに、2冊も買った奴は、そんなにはいないでしょうねどね(^_^;)
参考「これらの本、まだ読みかけです」
面白い歴史だけが、必ずしも重要な歴史では無い
ことを示している点は、示唆に富んだ書籍です。
そういう視点で見るならば、
停滞しきって、面白くもない現代日本もまた、
今まで経験したことのない現象に直面している、
大きな歴史の転換点の真っ最中、なのかも知れませんね。
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