イタリアンディナー | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

5月のこと、ちぃさんと国立西洋美術館で「西洋絵画、どこから見るか?」展を鑑賞した後に、上野広小路のイタリアン、『アルヴィーノ』で過ごす楽しい夜の続き。

 

続く料理は、牛すじデミグラスのスクランブルエッグ。

これは初お目見えの料理。

 

大きなカップ二つに取り分けても驚くほどの量がある。

牛肉はホロホロに柔らかく煮込まれ、濃厚なデミグラスソースとトロトロのスクランブルエッグと合わせて食べると最高に美味い。

 

飲んでいるワインは、チリのモントグラス・クラシックが造る、デ・ヴァイン、レゼルヴァ、ソーヴィニヨン・ブラン、2023年。

このボトルはお店からのプレゼント。

 

プリモピアットは限定3食のパスタ。

これは入店と同時に頼んでおいた。

よく見ると、前回来た時と表記が変わっている。

 

これが今までのメニュー表。

”男前”が”漢前”に、”小・大盛”が”並・バカ”に、そして並みの価格が1,000円から1,200円に、バカ盛りの価格が1,800円から2,000円に値上げとなっている。

 

これを厨房で作り始めると、にんにくの香りがカウンター上に漂ってくるのですぐにわかる。

量は並盛り、以前の小盛にしたが、それでも充分な量がある。

 

このニンニクの量が半端ない。

 

二人に取り分け。

取り分けてもこの量。

 

麺はモチモチ、にんにくはホクホクで頗る美味。

『アルヴィーノ』に来ると必ずこのパスタを頼むので、翌日には人と会う予定を入れないようにしている。

 

肉料理に合わせ、赤ワインをグラスで。

私が二種類を選び、ちぃさんに試飲してもらい、好きな方を飲んでもらうことに。

ここのグラスワインは180mlもあるので、四杯飲めばボトル1本を飲んだことになる。

 

アブルッツォ州のカンティーナ・トッロが造る、ロッカ・ヴェントーザ、モンテプルチアーノ・ダブルッツォ、2023年。

 

カンティーナ・トッロはイタリア有数の協同組合で、傘下に820軒のぶどう栽培農家と3,000haの畑を有している。

しっかりとした果実味とタンニンを持つ、フル寄りのミディアム・ボディ。

アルコール度数は13%。

 

プーリア州のマーレ・マンニュムが造る、ノー・ブル、ジンファンデル、2023年。

 

輸出を意識したワインのようで、プーリアなのでぶどうの種類は本来はプリミティーヴォと記載すべきところ、アメリカ名のジンファンデルを名乗っている。

アメリカン・オークの樽で熟成されており、濃厚な果実の凝縮感、強いタンニンを持つフルボディ。

アルコール度数は14.5%もある。

 

赤ワインでも乾杯。

ちぃさんが選んだワインは、私の予想通り、モンテプルチアーノ・ダブルッツォ。

ジンファンデルのノー・ブルは、ちぃさんには濃厚過ぎたようだ。

 

セコンドピアットは、A5和牛ランプのステーキ。

100gから注文できる。

お腹は既にいっぱいなので、150gを焼いてもらった。

 

焼き色が素晴らしく、食欲を誘う。

付け合わせは、カポナータ。

 

肉用のナイフは、ブラジルのトラモンティーナ。

『バルバッコア』でも使われているナイフだ。

 

シャリアピンソースをたっぷりかけて食べる。

力を込めなくてもナイフがスッと通る柔らかさ。

素晴らしく美味い肉だ。

 

二人に三つずつ取り分けたが、ちぃさんがもうお腹がいっぱいで最後の一つを食べられないということで、私が美味しくいただく。

次回は、にんにくましましペペロンチーノとこのステーキだけでも充分に満足かも。

 

店長に見送られ、店をあとにする。

 

帰りは上野にではなく仲御徒町に出て帰途につく。

ちぃさんと過ごす、「国立西洋美術館」での「西洋絵画、どこから見るか?」の鑑賞、そして『アルヴィーノ』での素敵な料理とワインに満足した、楽しい夜でした。