4月のこと、彼女と虎ノ門でディナーの約束。
向かったのは、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」。
ステーションアトリウムには「デザイン あ 展」の大きなバナー。
エスカレーターでB2からB1へ上がり、バナーの裏側を見る。
裏側も同じデザイン。
このバナーは二重になっていて、どちらから見ても同じデザインなのだ。
奥の鏡の壁に反対面がミラー反転して映っている。
まずは「cask」でお買い物。
「cask」は信濃屋が運営するスーパーマーケット。
目的の場所は、この大きなワイン・セラー。
ここのワインの品揃えは圧巻。
ワインを管理されているソムリエの川上さんはセンスが良いので、ワインの話をしていて楽しい。
ブルゴーニュの好きな造り手のピノ・ノワールを買うつもりだったが、何と品切れ。
するとソムリエの川上さんが魅力的なワインを紹介してくれた。
この謳い文句を読むと、買わないわけにはいかない。
赤、ロゼ、白を購入。
続いて、ボルドーの銘醸ワインを在庫一掃で特別価格で販売していますとのことで、ポイヤックの格付けワインを購入。
スプマンテも1本加え、ブルピノを1本買うだけのつもりが結構な散財となってしまった。
買い物を済ませると、お隣のワイン・レストラン、イタリアンの『Wトラノモン ザ・マーケット』に場所を移す。
店の奥で私に向かって手を振る女性の姿に驚く。
待ち合わせ時間より10分ほども早いのに、彼女は既に到着済。
ここは人気店で、今夜も満席の予約。
何時もはワインは「cask」で購入してここに持ち込んでいるが、今夜は初めてフリーフロー付きのコースを予約。
何故なら、そのコースの料理がとても美味しそうだったから。
早速スパークリングワインを抜栓して乾杯。
スペイン、カタルーニャ州、ペネデスのラ・ロスカが造る、カヴァ、ラ・ロスカ、ブリュット。
瓶内二次発酵方式で造られ、最低9ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされている。
ぶどうは、チャレッロ、マカベオ、パレリャーダ。
和牛カルパッチョ。
カルパッチョは本来牛肉を使った料理だが、日本では魚の刺身を使った鮮魚のカルパッチョが主流となった感がある。
鮮魚のカルパッチョを考案したのは、『ラ・ベットラ・ダ・オチアイ』の落合務シェフだと言われている。
二人に取り分け。
肉は柔らかく、旨味が凝縮されている。
これは良い肉だ。
ここのナイフは、最初からラギオール。
肉料理が得意なことの表れだろうか。
続く料理はシーフード。
イワシのマリネとローストしたパプリカ。
脂がのったイワシが美味い。
光物は大好物。
プロシュートと季節のフルーツ、モッツアレラストラッチャッテッラ。
嬉しいことに、大きなストラッチャッテッラが一個丸々。
ストラッチャッテッラを乗せた手のひらに見える。
ワインに合う料理でグラスが進み、ラ・ロスカを一本空けてしまった。
プロシュートの塩味とストラッチャッテッラのクリーミーな甘みが絶妙なハーモニーを奏でている。
窓の外に見えているのは、ステーションアトリウム。
彼女と過ごす、虎ノ門の楽しい夜は続きます。





















