3月のこと、虎ノ門ヒルズ、丸の内仲通りでお買い物をした後は、今夜のレストランに向かう。
行幸通りに来ると、東京駅丸の内駅舎を撮影するのがルーティン。
皇居側には既に街灯に明かりが灯っている。
今夜のお店は、「新丸ビル」の中。
「国際ビル」建て替えに伴い路面店の「一保堂茶舗」が閉店し、「新丸ビル」に移転している。
ここで閉店した「えん」の跡が広いのでそこに入居するのだと思っていたが、別の場所で規模を大幅に縮小して営業している。
喫茶スペースはほとんど無くなったが、これからも丸の内で一保堂のお茶を買えるのは嬉しい。
(「えん」のあとには、「信州 Food Market 山吹」が8月29日に開業しています。)
今夜はブーランジュリー・レストラン、『ポワン・エ・リーニュ』で彼女とディナーの約束。
パンを買う人は左側から入店し、奥のレストランを利用する人は右側から入店するようになっている。
ここはバール・ア・パン。
ブーランジュリーであると同時に、店の奥のダイニングではワインも楽しむことが出来る。
写真を撮っていると彼女が到着したので、一緒に入店。
私たちのテーブルは店の一番奥。
奥から店内を撮影。
ディナーの開始時間の5分前に入店したので、まだ準備中。
バーカウンターにはワイングラスがずらりと並ぶ。
カトラリーは、ポルトガルのクチポール。
お洒落で女性に人気だが、手が大きい男性にとっては柄が細すぎて使いづらい。
店長さんが「お待たせしました」とディナーの開始を告げてくれる。
まずはスパークリングワイン。
フランスのCFGV(コンパニー・フランセーズ・デ・グラン・ヴァン)が造る、ルネ・ラフランス、ブラン・ド・ブラン、ブリュット。
CFGVはタンク内二次発酵のシャルマ方式を開発した、ユージン・シャルマ氏が設立したスパークリングワイン専業メーカー。
グレープフルーツ、レモン、青リンゴなどのフレッシュな香り。
果実味、酸、ミネラルのバランスの良い爽快なスパークリング。
ぶどうは、ユニ・ブラン。
ブーランジュリー・レストランだけあって、コース料理はパンが食べ放題。
最初のパン籠が届く。
三種類が二切ずつ入っているが、撮影する前に彼女が自分の分を取ってしまった。
レジェルテ:マスカルポーネクリームを配合したふわふわ生食パン。
ルパ:ロースト小麦胚芽を配合した香ばしいお食事パン(新丸ビル店限定商品)。
グランノア:テーブルパンとしても楽しめる大型くるみパン。
前菜の8種盛り合わせ。
ソフトサラミ、コッパ、プロシュート。
パテ・ド・カンパーニュ、エビとアボカドのディップ。
苺とブッラータ。
サーモンとラビゴットソース。
マッシュポテトのボロネーゼソースグラタン。
二種類目のワインはソーヴィニヨン・ブランを選ぶ。
フランス、ロワール、トゥーレーヌのファミーユ・ブーグリエが造る、アラン・ド・ラ・トレイユ、ソーヴィニヨン・ブラン、2021年。
白い花や青林檎の香り。
柔らかな果実味を持つフルーティーな辛口。
ステンレスタンクで6~9ヶ月間、シュール・リーで熟成。
ぶどう栽培はビオロジック。
二籠目のパンが届く。
上は十勝:北海道十勝産小麦100%のオリジナルバゲット。
左はハニーオーツ:オーガニックオーツ麦と蜂蜜入り、植物性のパンドミ。
右はリーニュ:北海道、長野、福岡の厳選小麦をブレンドした自家製酵母と湯種製法のバゲット。
パンが美味しいとワインが進む。
撮影前にほとんど飲んでしまった。
三種類目のワインは、イタリア、カンパーニャ州のラ・グアルディエンセが造る、サンニオ・フィアーノ、ヤナーレ、2023年。
フィアーノは南イタリアの古典的ぶどう品種。
フィアーノの特徴である蜂蜜の香り。
綺麗な果実味のあとには、ナッツやスパイスのヒント。
フィアーノは熟成に耐えるワインだが、まだ若いと硬い印象。
四種類目のワインも白。
スペイン、カタルーニャ州モンサンのセラー・カプサーネスが造る、カプサーネス、マス・ドニス、ブラン、2023年。
このエチケットを見ると、オーガニック・ワインであることが容易に想像できる。
カプサーネスのワインメーカーは、年間最優秀女性醸造家に選ばれた若きエノロゴ、アンナ・ロビーラ。
アンナの写真を見ると、このワインが一層美味しく感じられる。
香りは結構ドライ。
口に含むと、熟した蜜リンゴやパイナップルのニュアンス、豊かな果実味を活き活きとしたミネラルが包み込む。
セパージュは、樹齢40~50年のガルナッチャ・ブランカ(グルナッシュ・ブラン)70%、樹齢40年のマカベオ30%。
ぶどう栽培はオーガニックで、オーガニックとヴィーガンの認証を取得している。
彼女と過ごす、丸の内の楽しい夜は続きます。