1月のこと、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」のワイン・レストラン、『W トラノモン ザ・マーケット』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
パトリック・ピウズのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ノンドゼのボトルを飲み干すと、白ワインをグラスで。
カリフォルニア、ソノマ・ヴァレーのセバスチャーニ・ヴィンヤーズ&ワイナリーが造る、セバスチャーニ、バターフィールド・ステーション、シャルドネ、ノース・コースト、2022年。
セバスチャーニはイタリア移民のサミュエル・セバスチャーニが1904年にソノマに設立したワイナリー。
トロピカルフルーツの濃厚な香り。
カリフォルニアらしいブレッド&バターの味わい、後味には炒ったナッツや樽のニュアンスも。
ぶどうはシャルドネ100%、熟成は65%をオーク樽で7ヶ月間。
アルコール度数は13.5%。
ファーマーズサラダ。
赤と緑の濃厚な色合いが素晴らしい。
見ているだけで元気になりそうだ。
真っ赤な人参、ビーツ、赤キャベツ、ブロッコリー、ケール、そして苺など。
二人に取り分け。
新鮮な野菜の歯応えが素晴らしく、ドレッシングが良く合って美味い。
「cask」で選んで持ち込んだ赤ワインを抜栓。
彼女が好きなフレデリック・マニャンのワインを選んだ。
フレデリック・マニャン、マルサネ・ルージュ、ロンジュロワ、2021年。
フレデリックとは、彼女と共にランチをご一緒したことがある。
とても話しやすく、お洒落で素敵な人物だった。
それ以来、フレデリックのワインはお気に入りになっている。
コルクの状態はとても良い。
コルクにもフレデリック・マニャンのトレードマークの地球と太陽と月の刻印。
地球は父親のミシェル、太陽は母親のドミニク、月はフレデリック本人を表している。
太陽が圧倒的に大きく、小さな地球の周りを更に小さな月が回っている。
このぶどう畑は、マルサネの銘醸畑クロ・デュ・ロワに隣接していることから、ロンジュロワと名付けられた。
プルミエ・クリュへの格上げをI.N.A.O.(The National Institute of origin and quality=(国立原産地名称研究所)に申請中とのこと。
松阪ポークのグリル。
薬味は、生マスタード、フルール・ド・セル、粗挽き胡椒、そして焼きレモン。
ほんのりピンクの焼き色が食欲をそそる。
二人に取り分け。
骨は私がいただく。
驚くほど肉は柔らかく、旨味が凝縮されている。
「今まで食べた豚肉の中で一番美味しいかも」と彼女。
〆はパスタ。
二人分とはいえ、驚きのヴォリューム。
ツナとほうれん草のトマトソース。
二人に取り分け。
何だか盛り付けが雑になってしまった。
トマトソースがとても濃厚なので、ブルゴーニュのピノ・ノワールとの相性も良い。
最後の一杯を名残惜しく楽しむ。
色合いは薄旨系のピノ・ノワール色。
フランボワーズ、ダークチェリーの香り。
しっかりとした果実の凝縮感、果実味に溶け込んだ強いが綺麗なタンニン、活き活きとした酸、シガー、腐葉土、錆びた鉄のニュアンスを持ち、余韻は長い。
やはりフレデリック・マニャンのピノ・ノワールは美味い。
彼女のドルチェは、チョコレート・テリーヌ。
私はティラミス。
熱いコーヒーでいっぱいになった胃を癒す。
ゆっくり飲んで食べてお話しをしていたので、気が付くと三時間近くが経過していた。
店内は満席でかなり賑やかになっている。
今夜は客層が若い。
お隣は男性10人のグループ。
一段上のテーブルは女性5人に男性1人のグループ。
店長に見送られ、店をあとにする。
今夜の料理もワインも素晴らしかった。
彼女と過ごす虎ノ門の夜は素敵に更けていきました。