2024年が終わろうという夜、六本木のイタリアン、『バー & レストラン ココノマ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
今夜はシャンパーニュ・ディナー。
抜栓したのは、コート・デ・バールのヴーヴ・マリアンヌが造る、ブリュット、キュヴェ・アンフィニー。
フォカッチャとE.V.オリーブオイルが届く。
オリーブオイルにバルサミコが注がれ、完成。
料理は、世界三大珍味のコースをお願いしている。
フォアグラの次は、キャビア。
キャビアと炙り鮪のガーデンサラダ、シェリービネガー。
多くの種類の野菜が嬉しい。
鮪の上にはキャビアと金箔。
キャビアの量が前回より少ない気がするが、美味しいので良しとしよう。
テーブル上には金属の鈴。
VIPルームに居るので、スタッフに来てもらいたいときはこの鈴を鳴らす。
小さな鈴だが、美しく澄んだ音色が室外まで届き、スタッフがすぐに来てくれる。
最初のシャンパーニュを一本飲み干すと、二本目は彼女が好きな黒ぶどうの濃厚な味わいのシャンパーニュを選ぶ。
今夜は飲むピッチが速すぎて酔ってしまいそう。
ドメーヌ・シャルリエ・エ・フィスが造る、カルト・ノワール、ブリュット。
ドメーヌ・シャルリエ・エ・フィスは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のメゾン。
ワインは樽発酵、樽熟成で、オーク樽での熟成期間は4年間。
リザーヴ・ワインが50%前後も使われている。
ボトリングは2020年5月、デゴルジュマンは2024年3月5日。
ドサージュは、7.8g/ℓ。
「これ、好きよ。ありがとう」と彼女。
黒ぶどうの濃厚な果実味と熟成感を味わえるシャンパーニュだ。
新しいカトラリーが届く。
これもクチポールだが、プリモ・ピアットのパスタに合わせてスプーンが届くのが面白い。
ひと昔前、ベネツィアのイタリアンで食事をした時のこと、パスタを運んできたカメリエーレが「日本人か」と聞くので「そうだ」と答えると、「ちょっと待って」と言って何かを取りに行った。
戻ってくるとスプーンをテーブルに置き、「日本人はパスタを食べるときにスプーンが必要ですよね」とにっこり笑ったことを思い出す。
プリモ・ピアットは、シェフお任せのパスタ。
オリーブオイルベースのソースには、塩レモンと出汁が加えられている。
パスタの上にはマコモダケ。
マコモダケはイネ科の多年草、マコモの茎の部分。
カラスミパウダーが散らされている。
ヴィアンド用のカトラリーもクチポール。
新しいフォカッチャも届く。
国産牛フィレ肉のポワレ、ペリグーソ-ス。
フォアグラ、キャビアの次は、トリュフ。
ソース・ペリグーは、フランス、ペリゴール地方の名産である黒トリュフをたっぷり使った濃厚なソース。
ソースだけでなく、肉の上にも黒トリュフ。
肉の焼き色が素晴らしく、柔らかな肉が美味い。
付け合わせは、カボチャとラタトゥイユ。
肉料理に合わせて赤ワインをグラスで。
ボルドー、グラーヴのシャトー・デュ・オー・マレ、2016年。
所有する畑が僅か3haの小さなワイナリー。
畑の土壌はガロンヌ川左岸にありながら、土壌はドルドーニュ川右岸のサンテミリオンやフロンサックに近い。
このため、ぶどうもメルロー主体となっている。
ブラックチェリーやブルーベリー、カシスの濃厚な果実味、熟成によるまろやかな酸とビロードのようなタンニン。
バランスの良い洗練されたボルドー。
セパージュは、メルロー70%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%。
熟成はオーク樽80%、ステンレスタンク20%で22ヶ月。
彼女と過ごす、年末の六本木の素敵な夜は続きます。