昨年9月のこと、日本橋のリストランテ、『代官山ASO チェレステ日本橋』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
今夜は菊池シェフの特別コース料理と大友支配人・ソムリエのワイン・ペアリングをお願いしている。
プリモピアットが届く。
ポモドーロ・フレスカと自家製サルシッチャ、ルルロッソを練りこんだキタッラ、てしおのアクセント。
ルルロッソは北海道留萌産の小麦。
てしおは、北海道天塩町のべこちちファクトリーが作る、ゴーダタイプのチーズ。
サルシッチャとフレッシュな完熟トマトがたっぷり。
キタッラがもちもちで美味い。
濃厚なパスタにブルゴーニュの果実味豊かなピノ・ノワールが良く合う。
合わせて飲んでいるのは、フレデリック・ルプランス、サヴィニー・レ・ボーヌ、2021年。
大友さんが次のワインを抜栓し、デキャンタージュしてくれている。
ボルドー、ムーリス・アン・メドックの、シャトー・ブリエット、クリュ・ブルジョワ、2010年。
ムーリスはマルゴーとサンジュリアンの間のジロンド川から離れた丘の上にある村。
シャトー・ブリエットはムーリスで最高クラスに位置づけられるシャトーで、長期熟成タイプの伝統的な造りに定評がある。
バックラベルにはクリュ・ブルジョワのシール。
アルコール度数は14.5%と高い。
少し紫を帯びた濃いガーネット。
カシス、プラム、ダークチェリーなどの黒果実の香り。
果実の強い熟成感、穏やかな酸、強いがまろやかなタンニン。
コーヒー、紅茶、シガー、黒い土のニュアンス。
伝統的な熟成ボルドーが美味い。
セパージュは、メルロー54%、カベルネ・ソーヴィニヨン35%、カベルネ・フラン7%、プティ・ヴェルド4%。
熟成はバリック(新樽30%)で12ヶ月。
新しいフォカッチャが出されたので、よもぎのフォカッチャを2切れもらう。
彼女も2切れ追加している。
食事量が私と同じなのに、どうしてこんなに綺麗なフォルムを保っていられるのか不思議だ。
セコンドピアットは、おびら和牛のタリアータ、やん衆にしん漬けのトンナートソース風、かぼちゃのニョッキを添えて。
おびら和牛は黒毛和種で、留萌のブランド牛。
旨味が凝縮され柔らかく最高に旨い。
部位はオオモモ。
やん衆にしん漬けは留萌の伝統料理。
トンナートソースはピエモンテ州のツナを使ったソース。
添え物は、かぼちゃのニョッキ、万願寺唐辛子、茄子、かぼちゃ、ルッコラ。
ドルチェが届き、驚く。
私の皿には、ハピバメッセージ。
大友支配人が私の誕生月を覚えてくれていたことに感謝。
紅茶のムースとバートレットのコンポート、ほうじ茶のジェラート、キャラメルのソース。
これは留萌の風景を表現しているのだそうだ。
紅茶、アールグレイのムースは抹茶のパウダーで覆われ、これは留萌の丘。
その周りにはココアのクランブル。
白いのは、メレンゲで作られた風力発電の風車。
手前のコンポートは、北海道産の洋梨、バートレット。
ここのドルチェは何時もはお洒落系なのだが、今夜はお茶目系。
紅茶のムースの中にはチョコレートムースが。
楽しく美味しいドルチェだ。
食後のコーヒーと小菓子が届く。
菊池シェフが私たちの部屋に顔を出され、ご挨拶。
濃いコーヒーがいっぱいになったお腹を癒してくれる。
小菓子は三種。
お腹はいっぱいでもスイーツは別腹。
気が付くと、メインダイニングは満席の賑わい。
お店の前で、大友支配人と記念撮影。
今夜の菊池シェフの料理も素晴らしかった。
そして大友さんが選んでくれたワインは料理によく寄り添ってくれた。
今夜も少し街を散策して帰ることに。
東京トーチの建設現場では、まだ建物の姿は全く見えない。
こちらは、既に完成している常盤橋タワー。
道の反対側、常磐橋公園には渋沢栄一像。
一万円札でご尊顔を目にすることが増えたので、敬意を表して日銀本店を背景に撮影。
作者は彫刻家の朝倉文夫氏。
彼女と過ごす、日本橋の素敵な夜でした。