2ヶ月ほど前に挿し木をしたローズマリーの枝に根が生え、土に植え付けたところ、花が咲いた。
このローズマリーの親木は三年ほど探し続けてやっと見付けた株で、香りがとても強く、葉が柔らかい。
料理に最適なので、今まで多くの挿し木をして苗を作り、友人たちに差し上げてきた。
こんな小さな苗に花が咲いたのは初めて。
さて、この苗は誰のところで育ててもらうことになのか楽しみだ。
昨年8月のこと、ちぃさんと二重橋で待ち合わせ。
行幸地下通路を丸の内方面に向かう。
向かったのは、「新丸ビル」。
B1Fからエレベーターに乗り、5Fに向かう。
今夜のディナーのお店は、フレンチの『エリックス バイ エリック・トロション』。
ここは、フランスの人間国宝と称されるM.O.F.(国家最優秀職人賞)に輝くエリック・トロション氏の名を冠するお店。
まだ8月だが、お店の生花は既に秋の装い。
窓の外には、東京駅丸の内駅舎。
でも、シェードが下ろされているのであまり観えない。
何時ものカウンター席に着く。
ここが私たちの指定席。
カウンターの前のセラーにはフランスの銘醸ワインが並ぶ。
カウンターの背中側の壁には、ブルゴーニュ、コート・ドールのグラン・クリュ街道の絵。
この街道を車で走ったことを懐かしく思い出す。
今夜はこの三本の飲み較べ。
左の二本がシャンパーニュ、右の一本が初めて飲むニュージーランドのスパークリングワイン。
まずは、ブラン・ド・ブランのワインから。
ニュージーランド、マールボロのナンバーワン・ファミリー・エステートが造る、キュヴェ No.1。
ナンバーワン・ファミリー・エステートは 1999年7 ⽉にシャンパーニュ出身の醸造家、ダ ニエル・ルブリュンがニュージーランド、マールボロで始めたスパークリング専業のワイナリー。
シャンパン方式による高品質のスパークリングワインで高い評価を得ている。
ルブリュン家はフランス、シャンパーニュで1648 年から 12 世代に渡りルネ・ルブリュンのメゾン名でシャンパーニュ造りを続ける名門。
ミュズレにもNo.1の名前入り。
ちぃさんと、今夜もいっぱい飲みましょうの乾杯。
青リンゴやライムの爽やかな香り。
ドライな果実味、綺麗な酸とミネラル、後味にはブリオッシュや炒ったナッツのニュアンス。
ぶどうはシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン、ドサージュは2g/ℓと少なく、瓶内熟成期間は36ヶ月以上と長い。
ワイングラスはシュピゲラウ。
南ドイツ、バイエルン地方で1521年から続く名門。
とても軽く、薄くて口当たりがよく、しかも耐久性に優れている。
アミューズ・ブーシュは香ばしく焼き上げられたグジェール。
周りに散らされている赤いパウダーは、ピメント・ドゥ・エスプレット。
フランスのバスク地方にあるエスプレット村の名産品。
第一のアントレは、蛸、ガスパチョ、赤パプリカ。
ガスパチョの中に、赤パプリカのムースが浮かんでいる。
彩りを添えるのは、赤と黄のパプリカ、キュウリ。
皿の縁には、北海道産の真蛸。
赤パプリカのムースに潜らせて食べると美味い。
バゲットが届く。
美味しいが、料理の品数が多いので、バゲットは食べ過ぎ注意。
陽が陰り、シェードが引き上げられる。
東京駅丸の内駅舎が良く見えるようになった。
ちぃさんと過ごす、丸の内の素敵なディナーは続きます。