5月のある休日、ちぃさんと六本木一丁目の『麻布箪笥町 天涼庵』で過ごす楽しい午後の続き。
食べているのは、目の前の鉄板で焼かれた国産牛サーロインステーキ、季節の焼き野菜添え。
二人とも三杯目の酒を選ぶ。
ちぃさんの酒は、栃木県小山市の小林酒造が醸す、鳳凰美田 純米吟醸 無濾過本生。
使用米は、麹米が山田錦、掛米が五百万石で、精米歩合は55%。
私の酒は、和歌山県海南市の平和酒造が醸す、紀土 -KID- 純米大吟醸。
山田錦を50%まで磨きこんで醸された酒だ。
「鳳凰美田がお好きでしたら、こんなリキュールもありますよ」と岡内店長が4本のボトルを並べてくれる。
「よろしければ試飲してください」と、小さなグラスに注いでくれた。
鳳凰美田の、梅、桃、ゆず、みかんのリキュール。
用意してくれたのはミネラルウォーターとソーダ水。
二つは水で、二つはソーダ水で割って味わう。
フルーツの香りが素晴らしく、癖になる美味しさ。
〆のご飯が炊きあがった。
土鍋で炊かれたのは、真鯛の土鍋炊き込みご飯。
リキュールは美味しいが、食事にはやはり日本酒。
ご飯が準備されている間に、酒はとうとう四杯目。
ちぃさんの酒は、広島県東広島市の金光酒造が醸す、賀茂金秀 純米吟醸 雄町。
心地良い旨味を持つ、賀茂金秀を代表する酒だ。
使用米は、広島県産雄町が80%、岡山県産赤磐雄町が20%、精米歩合は50%。
私の酒は、宮城県大崎市の新澤醸造店が醸す、伯楽星 純米吟醸。
伯楽星を代表する酒で、多くの受賞歴を誇る。
使用米は非開示、精米歩合は55%。
新澤醸造店が、被災した石川県珠洲市の数馬酒造を支援したのは有名な話。
これがその支援によって生まれた、竹葉 純米吟醸。
地震直後に宮城からタンクを積んだトラックで珠洲市に行き、倒壊した蔵に残っていた醪を回収し、宮城の蔵で搾り、瓶詰をし、再び数馬酒造に届けたのだ。
またまた乾杯。
真鯛炊き込みご飯、味噌汁、香の物が届く。
〆のご飯が届いても、まだ飲んでいる。
最後の五杯目は、既に飲んだ酒をリピート。
ちぃさんの酒は、和歌山県海南市の平和酒造が醸す、紀土 -KID- 純米大吟醸。
私の酒は、愛知県名古屋市の萬乗醸造が醸す、醸し人九平次 純米大吟醸 雄町 ソヴァージュ 2022年。
真鯛の身がほぐされてご飯に混ぜ込まれている。
土鍋で炊かれたご飯は美味い。
食後のデザートは、ライチのシャーベット、マンゴーソース。
熱いコーヒーと共にいただく。
岡内店長に見送られ、満腹満足で店をあとにする。
さて、この後はどうしようか。
ちぃさんと過ごす、六本木の楽しい午後は続きます。