4月のある休日、彼女と丸の内のフレンチ、『メゾン・バルサック』で過ごす楽しい午後の続き。
この日はシャンパーニュのマグナム・ボトルを抜栓してのシャンパーニュ・ランチ。
春キャベツとチョリソの温かいブイヨン。
でも具材だけで、スープが入っていない。
南部鉄器の鉄瓶で熱々のスープが注がれる。
香りが素晴らしく、胃にジワリと温かさが広がる。
ポワソンは、真鯛。
皮目はパリッと焼かれ、身はジューシー。
ソースは真鯛のジュとヴァンブラン。
イクラが塩味のアクセントとなっている。
ソースを掬って食べるため、パンをお代わり。
ヴィアンドは、パテ・アン・クルート。
鴨、フォアグラ、ピスタチオなどが入った、大好きな料理だ。
モリーユ茸のソースの香りが素晴らしい。
パテ・アン・クルートは高度な技を要し、造り手によって千差万別の味わいとなる。
毎年12月にフランス、リヨンで開催されるパテ・アン・クルート世界選手権では日本人シェフが2020年、2021年、2022年と三連覇を達成しており、日本人シェフの得意料理といえる。
2023年は四連覇は達成できずフランス人シェフが優勝したが、日本人シェフは最優秀新人賞を受賞している。
ヴィアンド用にカトラリーがクチポールからクリストフルに替えられる。
飲んでいるシャンパーニュは、G.H.マム、グラン・コルドンのマグナムボトル。
どんどん飲み進み、とうとう最後の一杯となった。
デセールは、ダージリンティーのブランマンジェ。
柑橘やミントの葉がブランマンジェに爽やかさを加えている。
マグナムボトルの最後の一杯と共に楽しむ。
〆は熱いコーヒー。
満腹満足で『メゾン・バルサック』をあとにする。
マスコットのシマウマは元気にカーペットを食んでいる。
このまま地下鉄に乗っても良いのだが、彼女が酔い醒ましに少し歩きたいというので、地下道を有楽町に向かう。
丸の内に来たときは空は灰色の雲に覆われていたが、晴れてきた。
四丁目交差点に出てそろそろ帰途に就くことにする。
彼女と過ごす、楽しいシャンパーニュ・ランチでした。
この訪問から約一週間後、『メゾン・バルサック』があった場所には、工事中の囲い。
何と、『メゾン・バルサック』は閉店してしまっていた。
リニューアルと書かれているが、『BURDIGALA MARUNOUCHI The Restaurant』という名前になるのだそうだ。
好きなお店だったので残念だが、新店に期待することにしよう。
(『BURDIGALA MARUNOUCHI The Restaurant』には、今日時点で既に二度訪問しています。)