3月のこと、ちぃさんと丸の内のフレンチ、『エリックス バイ エリック・トロション』で過ごす素敵な夜の続き。
ここは、M.O.F.、フランス国家最優秀職人賞受賞シェフ、エリック・トロション氏の東京店。
ヴィアンドは、蝦夷鹿、木の芽、ポルト酒。
大好きな蝦夷鹿に興奮が止まらない。
部位はウチモモ。
血の香りがする柔らかな肉が最高に美味い。
ジュとポルト酒のソースが旨みを引き立てる。
肉の上には山椒の芽。
添えられているのは、こごみ、アスパラソバージュ。
ヴィアンドに合わせ、赤ワインを選ぶ。
何だかエチケットが面白い。
カリフォルニア、サンタ・クルズのビリキーノが造る、スキュラ、2017年。
ビリキーノはイタリア語で”わんぱくな”という意味。
赤い海蛇が人間を食べている。
まさにわんぱくなエチケットだ。
エチケットの絵は古地図のよう。
何故かアルコール度数13%と三度も記されている。
プラム、カシス、プルーンの香り。
濃厚な果実味を予想したが、とても洗練された綺麗なボディ。
奥の深い、複層的なストラクチャーを持っている。
セパージュは、カリニャン62%、グルナッシュ33%、ムールヴェードル5%、ぶどうの樹の樹齢は約100年。
デセールが届く。
ここのデセールは何時も三種盛りなのが嬉しい。
淡雪のセミフレッド。
淡雪は白い苺。
セミフレッドの上に乗っている淡雪は少し赤みがある。
セミフレッドには、赤い苺のソース。
レアチーズケーキ。
生クリーム、金柑、ブルーベリー、淡雪添え。
生チョコレート。
自分のデセールを食べ終えると、スイーツが苦手なちぃさんから回ってきた皿も美味しくいただく。
デセールのあとには、再びシャンパーニュ。
飲んでいるのは、シャンパーニュ・ドゥ・カステルノー、ブリュット、ロゼ。
今日飲んだ三本のシャンパーニュとイギリスのスパークリングワインのミュズレはコレクションに加えることにしよう。
店長の大塚さんに見送られ、満腹満足で店をあとにする。
今夜のワインも料理も素晴らしかった。
ワインをたっぷり飲みお腹もいっぱいなのだが、とても楽しい夜なのでまだ帰りたくない。
そこでエスカレーターを二つ乗り継ぎ、「丸の内ハウス」に。
立ち寄ったお店は、魚料理の『Lub.Fish?東京』。
店内のカウンター席も空いていたが、ゆったりと座れるこちらの席を選択。
ワインをたっぷり飲んできたので、ここでは日本酒を選ぶ。
お通しがグリッシーニとクリームチーズというのが意外。
選んだ日本酒は、福岡県三井郡のみいの寿が醸す、三井の寿 +14 大辛口 純米吟醸。
スラムダンクの酒だ。
使用米は山田錦、精米歩合は60%、日本酒度が+14の辛口。
お腹はいっぱいなので、軽い酒の肴を選ぶ。
たこわさび。
梅水晶。
たこわさも梅水晶も好きな酒の肴で美味い。
二本目の日本酒は、奈良県桜井市の今西酒造が醸す、みむろ杉 DIO Abita。
”Dio Abita(ディオ アビータ)”とはイタリア語で”神宿る”と言う意味。
今西酒造があるのは三輪三山の麓、長谷寺のすぐそば。
山田錦を60%まで磨いて醸した特別純米酒。
今西酒造には訪問したことがあるので、みむろ杉は馴染みのある酒だ。
サクッと飲むと、帰途に就く。
地下に降りると、多くのお店が既に営業を終えている。
行幸通り地下道に出て、帰路を急ぐ。
ちぃさんと過ごす、丸の内の楽しい夜でした。