今夜のディナーは久し振りに馴染みのフレンチで、ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

今年の夏は暑く日差しも強かったので、ベランダで収穫した鷹の爪が綺麗に干しあがった。

 

夏前に収穫した256本。

私だけならこれだけあれば充分なのだが、私のオーガニック栽培の唐辛子がとても辛くて美味しいと好評なので、友人たちに配る分を考えると、秋にはこの三倍くらいの収穫に期待したい。

 

4月のこと、銀座のフレンチで彼女と待ち合わせ。

その前に、丸の内でお買い物。

 

春の天気は気まぐれ。

昨日は初夏を思わせる気温だったが、今日は冬に逆戻り。

丸の内仲通りの樹々が寒々しく見える。

 

向かったのは、ブリックスクエア。

 

「三菱一号館美術館」は長期のリノベーション中。

秋の再開が待ち遠しい。

(再開館記念展は11月23日からです。)

 

東京はソメイヨシノの満開宣言が出されたが、ここの桜はまだ5~6分咲き。

満開は8分咲きのことなので、あと少しといったところ。

 

お買い物を済ませると、待ち合わせのレストランに向かう。

東京国際フォーラムには多くの若い女性。

今日はどんな催しがあるのだろうか。

 

有楽町丸井の近くの歩道の植え込みには、満開の桜。

何という種類の桜なのだろう。

桜は種類が多く、見分けることは至難の業。

 

今夜の待ち合わせの場所は、「マロニエゲート銀座1」。

 

開店時間と同時に、馴染みのフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』に入店。

竹内支配人の出迎えを受け、席に案内される。

 

エントランスの横には大きな窓があり、厨房の様子を見ることができる。

真ん中で指揮を執られているのは、星野シェフ。

(星野さんは5月から金沢の『ジャルダン ポール・ボキューズ』のシェフに就任されています。)

 

開店と同時に入店したので、一番乗り。

他の客が来る前に、店内を急いで撮影。

一時間後には多くのテーブルが埋まることとなる。

 

窓の外に目をやると、有楽町丸井と東京交通会館。

 

今夜はシェフの特別コースをお願いしている。

 

このセルヴィエットを見るだけで、食欲が湧いてくる。

これはもうパブロフの犬状態だ。

 

ほどなく彼女が到着し、竹内支配人がシャンパーニュを注いでくれる。

 

今夜のシャンパーニュは、イヴ・ジャック、MCM32、アッサンブラージュ。

イヴ・ジャックは、エペルネから南西に30kmほどのバイィ村に本拠地を構える、三代続く家族経営の小さなメゾン。

 

MCMはローマ数字で1,900を表し、それに32を加えた1932年はメゾンの設立年。

ローマ数字のMは1,000を、Cは100を表すので、MCM = M+M-C = 1,000+1,000-100 = 1,900となる。 

 

バックラベルにはセパージュとぶどうの産地が記されている。

- 20% ピノ・ムニエ (バイィ & コトー・デュ・プティ・モラン)
- 40% ピノ・ムニエ (ヴァレ・ド・ラ・マルヌ)
- 30% ピノ・ノワール (コート・デ・バール)
- 10% シャルドネ (コトー・デュ・セザンヌ)

2020年に収穫されたぶどうを用い、リザーヴワインが15%加えられている。

デゴルジュマンは2023年1月3日で、ドサージュは9g/ℓ。

 

今夜のグラスは、何故かヴーヴ・アンバルのもの。

ピーチやパイナップルの芳醇な香り。

豊かな果実味と熟成感、綺麗な酸がボディを引き締める。

とてもバランスが良く美味い。

イヴ・ジャックを飲むのはまだ数回目だが、すっかりお気に入りとなっている。

 

パンとバターが届く。

このパンが美味しく、お代わりをもらって食べることに。

 

アントレは、しまね和牛サーロインのポシェ、ソース・ベアルネーズ、野菜のア・ラ・グレック。

ア・ラ・グレックはギリシャ風ピクルス。

野菜をオリーブオイルで煮て、マリネ液に漬け込んだ料理。

 

しまね和牛のサーロインはコンソメスープで蒸され、コンソメのソースが塗られている。

このまま食べても美味いし、ベアルネーズソースを付けて食べても美味い。

 

シャンパーニュの次は、白ワイン。

ロワール、トゥーレーヌのマルク・ブレディフが造る、ヴーヴレ、クラシック、2021年。

 

1893年に設立されたヴーヴレを代表する造り手で、1980年にはロワールの名門、ドゥ・ラドゥセット男爵の傘下に入っている。

総延長2kmに及ぶ地下カーヴを保有していることでも有名。

 

グレープフルーツの香り、そのあとには花梨や蜂蜜の香りが続く。

果実のヴォリューム感、フルーティーな甘みを持つが、しっかりとした酸がボディを引き締めている。

ぶどうはシュナン・ブラン100%。

彼女と銀座の馴染みのフレンチで過ごす楽しい夜は続きます。