3月のこと、彼女と日本橋の『大木屋 匠』で過ごす楽しい夜の続き。
”肉のエアーズロック”が程よく焼けると、お店の方が大きなナイフでカットしてくれる。
カットの様子を見ているだけで、食欲がどんどん湧き上がってくる。
これが焼く前の、”肉のエアーズロック”。
オーストラリア産リブロースを使用し、大きさは600gほどある。
カットし終えると、鉄板の中央に移し、「どうぞお食べ下さい」とスタートの合図。
鉄板の火は既に落としているが、余熱でどんどん火が入るので、赤い肉を多めに皿にとって味わう。
味付けは塩胡椒のみ。
これが肉本来の味を引き立てる。
赤ワインとの相性が良く、肉もワインも進む。
二度目に皿に取った肉は、だいぶ火が通っている。
飲んでいるワインは、国分グループ本社がスペインで開発した、お好み焼ワイン。
ぶどうは、テンプラニーリョ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン。
〆の料理は、”大木もんじゃ”。
”創業以来変わらぬ味の名物、11種類の食材が入った特製の大木もんじゃ。見た目通り食べ応え満点です”とのこと。
店の方が良くかき混ぜて準備完了。
鉄板が再び熱くなったところで、もんじゃを流し入れる。
ここのもんじゃの特徴は、土手を作って焼くのではなく、最初から全体をかき混ぜて焼くこと。
このくらい色が付いてくると、食べごろ。
なかなか美味い。
これでプチコースは終了。
もうお腹はいっぱいなのだが、ここで彼女が「何かもう一品食べたいな」と、恐ろしいことを言い出す。
でもここはコース料理だけでアラカルトメニューは無い。
お店の方に「アラカルトメニューは無いですよね」と話しかけると、「以前は無かったのですが、お客様からの強い要望を受け、ミニメンチカツを提供することとなりました」とのこと。
”大木屋メンチカツ”は4人以上で注文できる大木屋コースで出される大きなメンチカツ。
そしてこれが半分の大きさのミニメンチカツ。
キャベツの千切りに覆われたメンチカツは、ミニと言っても充分に大きい。
赤ワインを飲み干したので、クラフトビールを飲むことにする。
ここのクラフトビールは、スプリングバレー。
私は豊潤496、彼女はシルクエール。
メニューの写真とグラスが違うが、中身に変わりはない。
メンチカツは揚げたて。
半分に切り分け、皿に取る。
肉汁がジュワ~と流れ出る。
程よく焼けたキャベツも盛り付け。
人気のメンチカツだけあり、とても美味い。
スプリングバレーを合わせ、完食。
でも、もうお腹ははち切れんばかりにいっぱい。
彼女はビールを一口飲んだだけで、「もう飲めない」と言ってグラスを私に寄こす。
小さなデザートは、自家製ヨーグルコッタ。
ヨーグルトのパンナコッタなのだそうだ。
窓の外はすっかり夜が更け、仲通りを歩く人はほとんど居ない。
つい先日まで提灯の絵柄はモンスターストライクのモンスター達だったが、今は普通のヴァージョンに戻っている。
満腹満足で店をあとにし、帰途に就く。
寄木で造られた壁のパネルのデザインが面白い。
彼女がお腹がいっぱいなので少し歩きたいと言うので、地下から駅に向かわず、1階から仲通りに出る。
そのまま大手町に向かって散策。
ここは常盤橋タワー。
右隣で建設中の東京トーチは未だ全く姿を現していない。
彼女と過ごす、日本橋での楽しい夜でした。