今夜のディナーは大好きなビストロで、オ・デリス・ド・ドディーヌ、八重洲 2 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

2月のこと、八重洲のフレンチ、『オ・デリス・ド・ドディーヌ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。

 

冷製アントレの次は、サラダ。

ニース風サラダ、サラダ・ニソワーズが届く。

 

二人の皿に取り分け。

 

サラダ・ニソワーズにはゆで卵は必須。

他にも、ジャガイモ、ミニトマト、インゲン、ツナ、オリーブ。

 

バゲットも届く。

温めたパンが冷めない配慮が嬉しい。

 

ゲヴュルツトラミネール二種の飲み比べのあとは、ブルゴーニュのシャルドネ。

メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌ、ブルゴーニュ、シャルドネ、キュヴェ・レゼルヴ、2020年。

 

メゾン・ロッシュ・ド・ベレーヌはニコラ・ポテルが手掛けるネゴシアン物。

コート・ドールの契約栽培の銘醸畑から供給される樹齢の高いぶどうを用いて醸造されている。

 

濃厚な果実味と熟成感、複雑なストラクチャー、綺麗な酸、長い余韻。

村名クラスをも凌駕する、素晴らしいシャルドネだ。

 

温かいアントレは、アジのソテーをズッキーニにのせてタルト仕立に。

 

ズッキーニとアジの間には、トマトソース。

アジの上にはマイクロリーフ。

皿の上には、ヴィネグレットソース。

 

アジは肉厚。

ズッキーニとの組み合わせが面白い。

 

赤ワインは、大好きな造り手のボトルを抜栓。

ブルゴーニュの赤ワインの候補を4本出してもらい、これを選んだ。

 

フレデリック・マニャン、ブルゴーニュ、ピノ・ノワール、2020年。

四本の中にはミシェル・マニャンのブルピノも入っていた。

でも彼女に言わせると、ミシェル・マニャンよりフレデリック・マニャンの方が美味しいので好きとのこと。

ミシェル・マニャンはドメーヌ物でフレデリック・マニャンはネゴシアン物なのだが、彼女が好きと言うならそれで良い。

 

綺麗な果実味、活き活きとした酸、強いがまろやかなタンニン、やはりフレデリック・マニャンのワインは美味い。

もう随分以前のことだが、彼女と私で、フレデリック・マニャンとランチをご一緒したことがある。

フレデリックのとてもチャーミングな人柄に触れ、彼のワインが益々好きになった。

 

メインの肉料理に合わせてこのワインを選んだが、アジのソテーにもよく合って美味い。

 

ヴィアンドは、低温で優しく火を入れた蝦夷鹿のロースト。

お店の人気メニューの豚肉も美味しそうだし鴨肉も食べたいが、結局は大好きな蝦夷鹿を選んでしまった。

 

二人に取り分け。

焼き野菜もたっぷりなのが嬉しい。

 

スッとナイフが入る柔らかさ。

部位はウチモモ。

この火入れが素晴らしく、最高に美味い。

 

デセールは5種類の中から、二人ともタルトタタンを選択。

 

このタルトタタン、かなり大きい。

タルトタタンは大好きなスイーツ。

 

添えられているのはバニラアイスクリーム。

上に乗ったメレンゲが可愛い。

 

食後は熱いコーヒーで、いっぱいになったお腹を癒す。

 

ふと上を見ると、頭上の棚にも色々な小物が置かれている。

 

カウンターの端には、店名が書かれた木の看板。

元々は外にぶら下げるために作ったのだろうか。

古びているところを見ると、大門の以前のお店で使っていたもののようだ。

壁にはフランス語のメニューが書かれた黒板。

でも実際のメニューとは内容が違うので、飾りのひとつのようだ。

 

今夜の料理も素晴らしく、ワインも好かった。

彼女も大満足とのこと。

 

ここには定期的に訪れたいと思う。

彼女と過ごす、八重洲の楽しい夜でした。