2月のこと、八重洲のフレンチで彼女と待ち合わせ。
東京駅八重洲口を出ると、既に夕闇が迫り、樹々にイルミネーションが輝く。
11月後半から点灯している街のイルミネーションは、2月25日頃に終了するようだ。
丸の内側に較べて再開発が遅れていた八重洲側も、八重洲セントラルスクエア(左)と八重洲セントラルタワー(右)が完成し、景色が変わった。
今夜のディナーの場所は、昨年3月10日にグランドオープンした「東京ミッドタウン八重洲」。
陽が落ち、ガラス面に張られた液晶画面の色が鮮やかとなっている。
歩道にはまだ雪が残っているので、上を向いて歩いていると危険。
八重洲セントラルスクエアと八重洲セントラルタワーの間の空間には、美しいイルミネーション。
八重洲セントラルタワーの正面に設置されているのは、吉岡徳仁作のオブジェ、「STAR」。
まだ照明が点灯していないが、夜になると美しく輝く。
「東京ミッドタウン八重洲」の2階には「ヤエスパブリック」、通称”ヤエパブ”。
ここは何時も多くの人で賑わっているのだが、平日の夕方早い時間にはほとんど人が居ない。
今夜のディナーのお店はフレンチの、『オ・デリス・ド・ドディーヌ』。
”丸々太った美味しい物たち”という名の、大人気のビストロ。
テーブル席を予約していたが、今夜は大人数の客が入っていて賑やかなのでカウンターに代えてもらう。
ここのカウンターは広いので寛いで食事をすることができる。
予約客がどんどん訪れ、30分後には満席となった。
何時もは泡から始めるのだが、この日はお店のお勧めでゲヴュルツトラミネール二種の飲み比べをすることに。
ニュージーランド、ネルソンのブラッケンブルックが造る、シャングリラ、ゲヴュルツトラミネール、2023年。
甘い花の香り。
豊かな果実味と綺麗なミネラルを持ち、余韻は長い。
ブラッケンブルックのオーナーご夫妻のうち、ウルスラ夫人には二度お会いしたことがある、馴染みのワイナリー。
でも、シャングリラのゲヴュルツトラミネールを飲むのは初めて。
もう一種類は、スペイン、バレンシアのパゴ・カサ・グランが造る、カサ・ベナサル、ゲヴュルツトラミネール/モスカテル、2022年。
パゴ・カサ・グランは2004年に設立された新しいワイナリー。
現オーナーは、祖父が育て、母が愛したゲヴュルツトラミネールのぶどうの樹を用いて本格的なワイン造りを始めたのだそうだ。
セパージュは、ゲヴュルツトラミネール40%、モスカテル60%。
カウンターには色々な小物が置かれている。
牛の置物と鹿の角。
こちらにはデコイとストウブのココット。
これはキーウィのようだ。
ここはフレンチのお店だが、オーナーがニュージーランド好きなのだろうか。
冷前菜は、ノルウェー産厚切りサーモン。
本当に厚切り。
下には紫キャベツのマリネ、上にはサワークリームとキャビア。
二人の皿に取り分け。
ねっとりとしたサーモンには濃厚な旨みが凝縮されている
最近、このカトラリーレストをよく見るようになった。
真ん中にナイフ用の切込みがあり、安定して置けるので使い勝手が良い。
彼女と過ごす、八重洲のフレンチでの楽しい夜は続きます。