11月のこと、丸の内のお気に入りのフレンチ、『エリックス バイ エリック・トロション』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
飲んでいるシャンパーニュは、R & L ルグラ、ブラン・ド・ブラン、ブリュット、グラン・クリュ。
R & L ルグラはエペルネの南東、シュイィ村に1790年に設立された歴史あるシャンパーニュ・メゾン。
取り扱いは、ロンドンの名門ワイン商、ベリー・ブラザーズ&ラッド。
柑橘系の爽やかな香り。
キレの良いブリュット。
欧州の名門ホテルやミシュラン三ツ星レストランで重用され、”プロ御用達のシャンパーニュ”との別名を持つ評価の高いシャンパーニュだ。
ぶどうは、シャルドネ100%。
アミューズは、グジェール。
明太子のクレームが挟まれている。
添えられているのは、エンドウ豆の新芽。
バゲットが届く。
このバゲット、とても美味しのでお代わり必須。
R & L ルグラを2杯飲んだ後は、ぐっと異なるシャンパーニュを飲むことにする。
ド・サン・マルソー、シャンパーニュ、ブリュット。
1837年設立の名門メゾン、フィリポナがフランスやドイツ向けに造るプライベート・ブランド。
フィリポナの当主とは彼のワイン会でディナーをご一緒したことがある。
サロンと並び称される、希少な単一畑のシャンパーニュ、クロ・デ・ゴワセをその時に飲ませてもらったことを思い出す。
黒果実のコクのある果実味。
綺麗な酸を持つ、バランスの良いシャンパーニュだ。
プルミエ・クリュ畑のぶどうを中心(85%)にブレンドし、セパージュは、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネが1/3ずつ。
第一のアントレは、帆立、蕪。
蕪のムースの上に、帆立のカルパッチョ。
ソースはトリュフ風味のヴィネグレット。
厚く切られた大きな帆立が5枚も入っていて食べ応えがあり、美味い。
第二のアントレは、鰹、茄子。
炭焼き鰹のたたきの下には、茄子と茗荷。
上には、トマトとシブレット。
ド・サン・マルソーを3杯飲んだ後は、久し振りに飲むメジャーなシャンパーニュ。
ヴーヴ・クリコ、ポンサルダン、ブリュット、イエロー・ラベル。
1772年創業の名門メゾン。
ラ・グランダム(偉大な女性)と呼ばれるマダム・クリコが育て上げたメゾンとして有名。
同社のランスの地下セラーには3,000万本以上のシャンパーニュが保管されている。
ミュズレには、マダム・クリコの肖像。
豊かな果実味を持ちながら、切れの良いブリュット。
久し振りに飲むヴーヴ・クリコは記憶以上に美味い。
ぶどうは、ピノ・ノワール主体に、ピノ・ムニエとシャルドネがブレンドされている。
第三のアントレは、白子、柚子、白菜。
バターソテーした白菜の上に、バプールした白子、その上にはトウモロコシのカダイフ。
ソースは柚子のヴィネグレット。
白子の甘味と柚子のヴィネグレットの酸味のバランスが素晴らしい。
料理が美味しいとシャンパーニュが進む。
今夜も飲み過ぎの予感。
酔い防止に美味いバゲットをどんどん食べたので、お代わり。
彼女と過ごす、丸の内の素敵な夜は続きます。