10月末のこと、彼女と「丸ビル」のフレンチで待ち合わせ。
「丸ビル」には東京駅側から入ることが多いが、今回は二重橋側からアプローチ。
行幸通りの地下には巨大な空間が広がる。
時間があるので、行幸地下ギャラリーを見ながら進む。
「丸ビル」も「新丸ビル」も行幸通り地下直結となっているので便利。
地下から35階・36階のレストラン階直通のエレベーターで予約しているレストランに向かう。
今日は快晴。
35階の展望デッキから皇居の隅が見える。
ビルの谷間に見えているのは、レインボーブリッジ。
予約時間となったので、36階のフレンチ、『ブリーズ・オブ・トウキョウ』に向かう。
エントランス横には大きなワインセラー。
ここには良いヴィンテージの銘醸ワインが揃う。
メインダイニングは二面が全面ガラス窓なので、眺めが良い。
東京湾越しに幕張のビル群が見えている。
夜には20時になると、ディズニーリゾートの花火も見ることができる。
入口側は一段高くなっていて、そこにもテーブルが並ぶ。
中村支配人が気を利かせ、一番良いテーブル、奥の角の席を用意してくれた。
窓の外に見えるのは、東京駅。
その向こう側は、急速に再開発が進む八重洲側。
見下ろすと、東京駅丸の内駅舎。
大きな建築物なのだが、36階から見るとおもちゃのように見える。
このテーブルが最上の席であることはわかるが、今日は快晴。
ここに座っていると、シェードを下ろしていても眩しく暑い。
支配人には申し訳ないが、奥の陽が当たらないテーブルに変えてもらう。
ここが新しいテーブル。
右奥に見えているのが、最初のテーブル。
彼女が到着すると、ソムリエが乾杯のワインを注いでくれる。
このワインはお店から。
イタリア、エミリア・ロマーニャ州のキアリが造る、ランブルスコ・ビアンコ。
キアリはモデナで1860年に創業した老舗。
今日は”Chef’s Special Lunch”を予約している。
アミューズが届く。
紅あかねのマカロン、スターアニスのクリーム。
添えられているのは芋ケンピ。
マカロンのクリームがスターアニスとは面白い。
器に敷かれているのは、スターアニスそのもの。
中国名は、八角。
一皿目のアントレは、戻り鰹と焼きナスのマリネ、紅芯ダイコンのラヴィオリ仕立て。
緑のソースは、ルッコラのピストゥ・ソース。
添えられているのは、二色のダイコン。
ピストゥー・ソースはプロヴァンス地方のバジルを使ったソースで、見た目はイタリアのジェノベーゼ・ソースにそっくり。
違いは、ピストゥー・ソースには松の実が入っていないところ。
このソースはバジルではなく、ルッコラが使われている。
紅芯ダイコンで包むことで、ラヴィオリに見立てている。
中には、鰹のマリネがたっぷり。
イタリアンを気取ったフランス料理が面白い。
彼女が到着する前に分厚いワインリストを慎重に検討して選び、抜栓しておいてもらったワインを飲むことにする。
彼女と過ごす、丸の内のフレンチ、『ブリーズ・オブ・トウキョウ』での素敵な午後は続きます。