今夜のディナーは人気のフレンチ・ビストロで、オ・デリス・ド・ドディーヌ、八重洲 2 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

10月のこと、彼女と「東京ミッドタウン八重洲」の『オ・デリス・ド・ドディーヌ』で過ごす楽しい夜の続き。

 

飲んでいるワインは、オーストラリア、ヴィクトリア州のタルターニ・ヴィンヤーズが造る、タルターニ、ブリュット、タシェ、ミレジム、2015年。

 

食べているのは、ホタテ貝のポワレ、甘みのある根菜を添えて。

大きなホタテが美味い。

 

スパークリングのボトルを飲み干すと、赤ワインを抜栓。

ニュージーランド、ネルソンでブラッケンブルックが造る、シャングリ・ラ、ピノ・ノワール、2020年。

 

ネルソンは南島の北端、N.Z.で最長の日照時間を誇る、N.Z.人がリタイア後に住みたい街No.1の場所。

まさに理想郷、シャングリ・ラなのだ。

ワイナリーのオーナーは、ダニエルとウルスラご夫妻。

ウルスラさんには日本で二度お会いしている。

 

ダークチェリーやカシスの香り。

黒系果実のクリアーな果実味、バランスの良い酸とミネラル。

シャングリラのピノは何度か飲んでいるが、2020年は思った以上に強いボディに仕上がっている。

9種類のピノ・ノワールのクローンを栽培し、その内の1種類はDRC由来のエイベル・クローン。

熟成はオークの樽(新樽10%、古樽90%)で12か月。

 

スパークリングワインの最後の一杯と赤ワインの並行飲みも楽しい。

 

今夜のメイン料理が届く。

 

低温で優しく火を入れた蝦夷鹿のロースト。

 

大きなシンタマのヴォリュームが半端ない。

素晴らしい焼き色が食欲を掻き立てる。

柔らかい赤身には旨みが凝縮されている。

 

食後はシャングリラの最後のグラスを飲みながら、食事の余韻を楽しむ。

普段ならここでデセールを注文するところだが、今夜は彼女を別のお店に案内することを決めている。

 

店内は満席。

しかもほとんどが女性客で、男性は私を入れて僅か3人。

グルメな女性は好いお店へのアンテナが高い。

 

満腹満足で店をあとにする。

今夜は蝦夷鹿を選んたが、芋豚もマグレ鴨も食べに来たいと思う。

 

気持ちの良い気温の夜なので、地下ではなく地上を歩いて次のお店に向かうことにする。

夜になり、吉岡徳仁作の「STAR」が美しく光る。

 

彼女を案内したのは、『パーラ東京駅店』。

リキュールやスピリッツが効いた大人のクレープのお店。

本店は神宮前にあり、青山で食事をした後にはキラー通りをかなり歩いて食べに行っている。

銀座の「東急プラザ」に二号店ができ、そして新しく東京駅の黒塀横丁に三号店が出来たのだ。

 

何を食べようか、窓に書かれたメニューをチェック。

 

紙のメニューにはより詳しい情報が記載されている。

 

注文を受けてからクレープが焼かれる。

本当に上手く真ん丸に作れるものだと何時も感心する。

 

お店はワンオペなので、クレープを焼き、コーヒーを淹れ、焼けたクレープ生地に具材と生クリームを乗せてと、とても忙しい。

 

棚にはイチローズモルトを始め、ジャパニーズ・ウィスキーが並ぶ。

 

私のクレープとコーヒーが届く。

選んだのはビターショコラで、生クリームの中にビターショコラ、バナナ、コーヒークランチが入っている。

 

珍しく彼女が二つ並べて写真を撮りたいという。

彼女のはモンブランで、生クリームのほかにマロンクリーム、バニラ、焼きメレンゲが入っている。

 

「よく見えるようにもう少し傾けて」と言うので、再度撮影。

やはりここのクレープは美味い。

 

大人のクレープとコーヒーに満足し、帰途に就く。

 

丸の内側の地下通路にはラグビーワールドカップ2023日本代表のポスター。

今回は決勝リーグに進めなかったので日本代表の戦いは早々に終了してしまったが、もうすぐ行われるニュージーランドと南アフリカの決勝戦が楽しみだ。

(決勝戦は2023年10月29日に行われ、南アフリカが12-11で優勝。)

彼女と過ごす、八重洲での楽しい夜でした。