8月のこと、ちぃさんと丸の内で待ち合わせ。
暑い季節には冷えたシャンパーニュを飲みたくなる。
そこで馴染みのフレンチに飲みに行くことにした。
向かった先は、「新丸ビル」。
地階から長いエスカレーターで一階に上る。
一階からはエレベーターを使用。
何時も人がまばらにしか居ない、この贅沢な空間が好きだ。
5階に到着。
このシマウマは目的のお店のお隣、『メゾン・バルサック』のマスコット。
今夜は何故かお尻に黄色いダックの人形を乗せている。
今夜のお店は馴染みのフレンチ、『エリックス バイ エリック・トロション』。
M.O.F.、フランス国家最優秀職人賞に輝くエリック・トロション氏の東京店。
店の入り口に飾られた生花は何時も豪快で美しい。
窓の外には、東京駅丸の内駅舎。
ここでは私たちは何時もカウンターのこの席。
目の前にはフランスの銘醸ワインが並ぶ。
私たちの背中側の壁には、ブルゴーニュ、コート・ドールのグラン・クリュ街道の地図が描かれている。
地図は長すぎて、写真にはほんの一部しか収まらない。
グラン・クリュ街道は二度車で走ったことがあるので、地図を見ていると景色が瞼に浮かんで懐かしい。
店長の大塚さんが今夜は可愛いTシャツ姿。
シャトー・デュ・コワンのプリマエのキャンペーン中なのだそうだ。
今夜はシャンパーニュを飲むつもりで来たが、大塚店長が「珍しいワインが入荷しました。並のシャンパーニュより美味しいですよ」と一本のワインを出してくれた。
「お値段も並のシャンパーニュより高いですが」とも付け加える。
イギリスのガズボーン・エステートが造る、ガズボーン、ブリュット・リザーヴ、2018年。
ガズボーンは2004年設立の若いワイナリーだが、既に評価は高い。
エリザベス女王のプラチナム・ジュビリーや、チャールズ国王の戴冠式で公式ワインサプライヤーを務め、英国トップワイナリーと称されている。
取り扱いは予想した通り、ロンドンのベリー・ブラザーズ&ラッド。
高級ワインの取り扱いで有名なワイン商だ。
最初のボトルはシャンパーニュではなく、希少なイギリスのスパークリングを飲むことにする。
深みのある黄金色。
肌理の細かい泡立ち。
グレープフルーツ、青リンゴのフレッシュな香りに、熟した洋ナシの香り。
口に含むと、豊かな果実味に炒ったナッツのニュアンス、余韻は長い。
セパージュは、シャルドネ 62%、ピノ・ノワール 28%、ピノ・ムニエ 10%。
アミューズは、サーモンのリエットのタルトレット。
美味いサーモンのリエットが空いた胃に染み渡る。
ガズボーンは確かに美味い。
どんどんグラスが進んでしまう。
ここのグラスはシュピゲラウ。
ドイツバイエルン地方で1521年に設立された老舗グラスメーカーで、薄く口当たりが良いのに、驚くほどの耐久性、耐衝撃性を持っている。
飲んでばかりいると酔ってしまうので、パンも食べることにする。
バゲットはお代わり自由だが、料理の品数が多いので食べ過ぎ注意。
ちぃさんと過ごす、丸の内の素敵な夜は続きます。