8月のこと、彼女と表参道で待ち合わせ。
夕方とは言え夏の日差しは強いので、ケヤキ並木の緑のシェードがありがたい。
今夜のディナーのお店は、「ザ・ストリングス」の中。
一階のお店は、『ゼルコヴァ』。
まさに"ケヤキ"という名前のカフェ・レストラン。
そして今夜のお店は、この階段を上った二階。
『タバーン・バイ ザ グリーン』のエントランス。
この先の左にダイニングルーム、右に広い個室がある。
ダイニングルーム内は、ゆったりとテーブルが配置された贅沢な作り。
私達は一番奥のテーブルに案内される。
「素敵なお店ね」と、彼女のここまでの評価は上々。
早速シャンパーニュを抜栓。
今夜のシャンパーニュは、モントードン、ブリュット、トラディション。
モントードンは1891年創業で、ランスに本拠地を構えるメゾン。
自社畑はコート・デ・ブラン地区のリセイ村に35ha。
綺麗な果実味と熟成感、活き活きとした酸を持つブリュット。
セパージュは、ピノ・ノワール50%、ピノ・ムニエ25%、シャルドネ25%。
パンとバターが届く。
パンは二種、ハードタイプとソフトタイプ。
お供は、塩麹とレモンのホイップバター。
アントレは二人とも同じものを選んだ。
鹿児島県産かんぱちとつぶ貝のセビーチェ、シャインマスカット、フライドプランテン、花山椒バターミルク。
手前の白いソースが花山椒バターミルク。
バナナのように見えるのは、フライドプランテン。
プランテンはバナナと同じくバショウ科の果物で、熱帯地方の主食の一つ。
カリウムと食物繊維が豊富な、優秀な食べ物だ。
大きなかんぱちの切り身が数切れ。
黄色いソースは、柑橘とヴィネグレットのソース。
ソースにはアヒ・アマリージョ、アンデス地方の黄色い唐辛子が加えられている。
井澤シェフの料理は見て美しく、食べて美味い。
彼女と過ごす、表参道での素敵な夜は続きます。