六月大歌舞伎、澤瀉屋(市川中車・團子) 傾城反魂香 他鑑賞、歌舞伎座、東銀座 | ワインは素敵な恋の道しるべ

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私の記事はまだ1月。

偶には時事ネタをアップすることに。

猿之助事件に揺れる歌舞伎座は、六月大歌舞伎の上演にも大きな影響が出ている。

昼の部の最初は三代目猿之助(現、猿翁)の演目で、市川中車(香川照之)を主役に据え、息子の團子を含めた澤瀉屋の結束を図るもの。

中車、團子、そして猿之助の代役の中村壱太郎(かずたろう)の演技が要注目。

 

6月初旬のこと、彼女と歌舞伎座で待ち合わせ。

歌舞伎座は地下鉄直結なので、まずは木挽町広場で歌舞伎座の大提灯を撮影。

 

地上に出ると雨は小降りになっていたので、歩道に出て撮影。

11時の昼の部を鑑賞する客が次々と訪れている。

 

歌舞伎座前の右側には昼の部の演目が張り出されている。

左側は、夜の部の演目。

 

彼女と落ち合うと、予約席に進む。

 

今回の席は一階の花道の西側で、8列目。

花道で見得を切る役者を間近で観ることが出来る。

 

六月大歌舞伎は、今日は昼の部を、一週間後には夜の部を鑑賞することにしている。

 

演目は、三代目猿之助(現、猿翁)の四十八撰の中から、傾城反魂香。

そして児雷也、扇獅子という豪華なラインナップ。

 

注記されているとおり、最初の案内は又平女房おとくは市川猿之助だったが、あの事件を受け、中村壱太郎に変更となっている。

一番の注目点は、市川中車こと香川照之が演じる主人公の又平と、息子の市川團子演じる修理之助、そして若手のホープ、中村壱太郎の又平女房おとく。

四代目猿之助の事件のあと、中車と團子を中心に澤瀉屋の看板を守る上演。

 

花道で演技する中車を間近で観ることができた。

正直な感想は、中車はどうしても歌舞伎役者と言うよりは、大袈裟な演技をする俳優と見えてしまう。

 

それに対し壱太郎の演技は素晴らしく、中車を食っていた。

やはり壱太郎は将来が期待される若手のホープだ。

 

團子のこの写真は流石に子供っぽ過ぎる。

明治座での猿之助の急な代役を見事に務め上げたことで人気急上昇。

まだまだ粗削りだが、中車よりも歌舞伎役者としての立ち居振る舞いを身に付けている。

 

手前左が浮世又平の中車、右が又平女房おとくの壱太郎、奥が土佐修理之助の團子。

(写真はSPICEからお借りしました。)

 

蝦蟇の妖術を使う盗賊の児雷也に中村芝翫、山賊夜叉五郎に尾上松緑、高砂勇美之助に中村橋之助、仙素道人に中村松江、妖婦越路実は綱手に片岡孝太郎という豪華な配役。

 

「児雷也」の中村芝翫は安定の演技で素晴らしい。

これぞ歌舞伎の荒事。

でも、すこし太り過ぎでは。

 

左から、高砂勇美之助=中村橋之助、児雷也実は尾形弘行=中村芝翫、山賊夜叉五郎=尾上松緑。

(写真はSPICEからお借りしました。)

 

最後の演目は、当初は市川左團次と尾上菊五郎による「夕顔棚」の予定だったが、左團次さんの死去に伴い、「扇獅子」に変更となった。

 

女形の中村福助、中村壱太郎、坂東新悟、中村種之助、中村米吉、中村児太郎による、艶やかで華やかな舞台を堪能。

それにしても、今の若い歌舞伎役者は小顔でスタイルが良い。

(写真はSPICEからお借りしました。)

 

さて、11時開演の昼の部が終わると、時間はもう15時過ぎ。

遅いランチ、と言うか、早いディナーに予約しているお店に向かうことにする。

 

向かったのは、晴海通りを渡った向かい側にある、『俺のグランテーブル』。

 

一階は、俺のグループで使用する食材や各店の名物料理などを販売する、「俺のグランマーケット」。

 

店の奥の階段を上り、レストランに向かう。

 

二階は、フレンチ/イタリアンの『俺のグランテーブル』。

午後の中途半端な時間に営業している美味しいレストランはほとんど無い。

その点、通し営業のここは貴重なお店。

彼女と過ごす、東銀座の楽しい午後は続きます。