5月のこと、池袋の人気のフレンチに行きたいとの彼女の希望を受け、池袋駅で待ち合わせ。
レストランの場所はわかっているので私としてはお店待ち合わせにしたかったのだが、彼女はお店の場所がわからないので駅で会いたいとのこと。
池袋駅は私にとっては鬼門、地下街が迷路のようで、未だに迷ってしまう。
駅には10分以上前に着いたのだが、待ち合わせ場所に辿り着いたのは時間丁度となってしまった。
お店までは駅から歩いて数分。
雨で階段が濡れているので、滑らないように気を付けて下る。
『ラシーヌ ブーランジュリー・エ・ビストロ』に来るのは初めて。
店内はとても良い雰囲気。
結構な大箱だが一時間後には満席となった。
ビストロというより、ブラッスリーといった感じ。
決して安いお店ではないのだが、人気の高さがわかる。
私達のテーブルは店の一番奥、ソファー席の背面は大きな鏡張りとなっている。
料理はプリフィックスのコースでお願いしている。
最初のワインはスパークリングをグラスで。
フレッシュな果実味と活き活きとした酸。
良く冷えたスパークリングワインが空いたお腹に染み渡る。
スペインのマス・オリベルが造る、カヴァ、チャンカレ、ブリュット。
瓶内熟成期間は15ヶ月とカヴァとしては長い。
ぶどうは、マカベオ、パレリャーダ、チャレッロ。
アミューズが届く。
店名に”ブーランジュリー”と謳うだけあり、パンが美味しいことでも人気。
ブリオッシュと、レーズンとアプリコットのバターの組み合わせがとても美味い。
続いて届いたのもパン。
熱々のパンの上に、パルミジャーノ・レッジャーノがすりおろされる。
仕上げには、E.V.オリーブオイル。
食欲を掻き立てるヴィジュアル。
胡椒をもらい、振り掛ける。
熱々のパンにE.V.オリーブオイルが染み込み、パルミジャーノを乗せて食べると頗る美味。
カヴァを飲み干すと、白ワインをボトルで。
イタリア、アブルッツォ州のカンティーナ・トッロが造る、トレッビアーノ・ダブルッツォ、ビオロジコ、2020年。
カンティーナ・トッロは生産者協同組合で、約820軒の農家と3,000haの畑を傘下に持つ大手。
ワイン評価誌で最優秀ワイナリーに選出されるなど、評価の高い造り手だ。
ぶどうはトレッビアーノ、栽培はビオロジック。
バックラベルにはオーガニック認証マークが付いているが、その上に輸入業者のシールが貼られているのでよく見えない。
EUのユーロリーフが辛うじて透けて見える。
レモンやライチ、オレンジの香り。
フレッシュな果実味をシャープな酸が引き締めている。
アントレは、新居浜 活〆サーモンのカルパッチョ、山わさびマスタードソース。
二人とも同じ料理を選択。
ねっとりと旨味がのったサーモンが美味い。
このサーモンは、愛媛県新居浜市のアイセイ電工が養殖する、”にいはまサーモン”。
彼女と過ごす、池袋のフレンチ、『ラシーヌ』での楽しい夜は続きます。