5月のこと、友人達と丸の内のフレンチ、『ブリーズ・オブ・トウキョウ』で過ごす楽しいランチの続き。
スパークリングワイン、白ワインをグラスで飲んだ後は、選んでおいた赤ワインを抜栓。
強い赤ワインがお好きなnaonaoさんに合わせ、このワインを選んだ。
南ローヌのドメーヌ・ポワ・ド・ブルサンが造る、シャトー・ヌフ・デュ・パプ、2017年。
凝縮された果実味、滑らかなタンニン、複雑でリッチなストラクチャー。
強いが重過ぎない、エレガントなボディ。
セパージュは、グルナッシュ70%、ムールヴェードル30%。
樹齢は40年~80年と高く、最も古い区画のグルナッシュは樹齢100年を超える。
ぶどうは有機栽培で、自然酵母で醸されている。
ヴィアンドは、仔羊の煮込み、プランタニエール風。
プランタニエールとは、春の、という意味。
春が旬の仔羊に、春野菜を合わせた料理。
仔羊はとても柔らかく口の中でとろける美味しさ。
ハリッサソースが良く合う。
付け合わせは、蕗の薹、蕪、クスクス。
蕗の薹はまさにプランタニエール。
デセールは、苺のミルフィーユ、バニラアイス。
ミルフィーユは大好物。
バニラアイスクリームには、苺のソースとクランブル。
話が弾み、気が付くと、満席だった店内に残る客は僅かとなってしまった。
今日のランチも楽しかった。
支配人の中村さんに見送られ、店をあとにする。
「丸ビル」の一階に下り、naonaoさんとkennyさんとお別れすると、pink bouquetさんと私はもう一杯飲んで帰りましょうと、丸の内仲通りを散策。
素敵なバーで飲みたかったが、まだ時間が早く開いていない。
そこで向かったのは、「ブリックスクエア」。
「これはヘンリー・ムーアの作品ですよ」などど説明しながら、『マルゴ丸の内』のテラス席に腰を下ろす。
ランチ時には満席となる『マルゴ』も、この時間は空いている。
(お店の写真を撮影しなかったので、これは前回訪問時のもの。)
爽やかな天気だが気温が少し低いので、pink bouquetさん用にブランケットを持ってきてもらう。
シャンパーニュで乾杯。
飲んでいるシャンパーニュは、シャスネ・ダルス、キュヴェ、プルミエール、ブリュット。
華やかな香り、熟成した果実味、酸とミネラルのバランスが良い辛口。
シャンパーニュ南部、コート・デ・バールに1856年に設立されたコーポラティブ・マニピュラン(C.M.)で、傘下に130の生産者と325haの畑を持つ。
セパージュは、ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%、ドサージュは9g/ℓ。
瓶内熟成期間は36ヶ月と長い。
シャンパーニュを飲み干すと、本日のスペシャル・ワインで乾杯。
ドメーヌ・ミッシェル・マニャンのモレ・サン・ドニ、2019年。
造り手はミッシェルの息子、五代目のフレデリック・マニャン。
フレデリックが造るドメーヌ物はミッシェル・マニャンの名前で、ネゴシアン物はフレデリック・マニャンの名前でリリースされている。
エチケットには太陽と地球と月が描かれている。
太陽はフレデリックの母のドミニク、地球は父のミッシェル、月はフレデリックを表しているのだそうだ。
母の太陽が圧倒的に大きいのが面白い。
綺麗な果実味、円やかなタンニン、実にエレガントなピノ・ノワールだ。
フレデリックのワインは昔から好きだった。
一度フレデリックとランチをご一緒する機会があり、彼の真面目でチャーミングな人柄に触れ、益々彼のワインのファンになった。
グラスはロナ。
ウィーンのシュライバー&ネッフェン社が19世紀後半にスロバキア(当時はオーストリア・ハンガリー帝国の一部)に設立したグラスメーカー。
耐久性があって、使い勝手の良いグラスだ。
サクッと飲んだ後は、再び丸の内仲通りを散策し、帰途に就く。
友人達と過ごす、楽しい丸の内の午後でした。