日本橋のリストランテ、『代官山ASO チェレステ日本橋』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
セコンド・ピアットに合わせ、赤ワインが出される。
イタリア、ピエモンテ州のカッシーナ・バラリンが造る、バローロ、2014年。
カッシーナ・バラリンはバローロ地区の中心地、ラ・モッラ村に本拠地を置く家族経営のカンティーナ。
2014年は難しい年だったが、ワイン生産量を20~30%落して品質維持に努めると共に、上級クラスのブッシア、ブリッコロッカは生産せず、全て単なるバローロとして出荷。
このため、2014年のバローロは逆にとても良いワインとなっていて美味い。
彼女も大好きなバローロに嬉しそう。
セコンド・ピアットは、はなが牛のアロッスト、ひめの凛の焼きリゾット、青ネギと麦みそのコンディメント。
焼き色が食欲を誘う。
はなが牛は、愛媛県西予市のブランド牛。
麦みそのコンディメントには、ポルト酒、タマネギ、愛媛の刺身醤油が使われている。
四角いのは、ひめの凛の焼きリゾット。
ひめの凛は、愛媛県農林水産研究所で2019年に開発されたブランド米。
フィンガーライムの果汁が爽やかな味変を演出してくれる。
牛のアロッストと強いボディのバローロが良く合う。
ドルチェは、愛南ゴールドのティラミス、七折小梅のジェラート、醤油のクランブル。
ティラミスの上には、メレンゲで造られたカバー。
クランブルには愛媛の刺身醤油とカカオパウダーが使われている。
愛南ゴールドは、愛媛県愛南町で生産される、河内晩柑。
ティラミスには愛南ゴールドがたっぷり入っている。
七折小梅のジェラートは爽やか。
七折小梅は愛媛県砥部町のブランド梅。
〆は濃いコーヒー。
コーヒーを飲みながら、今夜の料理も素晴らしかったねと、彼女と話しが弾む。
菊池シェフが挨拶に来てくれた。
「愛媛県にこんなに豊かな食材があるとは知りませんでした」と私。
「現地に赴き、発掘しました」と菊池シェフ。
シェフの現地での素晴らしい食材との出会いの話を聞くのも楽しい。
大友支配人に見送られ、満腹満足で店をあとにする。
愛南ヒオウギ貝を使った工芸品に明かりが点っている。
ヒオウギ貝の生産量日本一なのが愛南町だとは知らなかった。
来る時は地下から来たが、帰りは一階から。
神田明神祭礼用の、室町一丁目の加茂能人形が飾られている。
来る時は雨だったが、帰りはもう止んでいる。
「日本橋三越本店新館」を振り返る。
先程まで食事をしていたのは、この最上階。
彼女と肩を並べて日本橋を渡る。
麒麟像が今夜は一段と凛々しく見える。
日本橋交差点周辺にも今では高層ビルが林立する。
丸の内仲通りには、人の姿は無い。
ゆっくり食事を楽しんでいたので、時間が遅くなってしまった。
そろそろ帰途に就くことにしよう。
彼女と過ごす、日本橋での素敵な夜でした。