ディナーはカジュアル・フレンチで、ブヴェット、日比谷 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

3月のこと、『エスプリ・ド・タイユヴァン』でワインを買い、丸の内仲通りを散策して到着したのは、「東京ミッドタウン日比谷」。

 

今夜のお店は、カジュアル・フレンチの『ブヴェット』。

平日にもかかわらず、店の前には何時ものとおり入店待ちの長い列。

私はディナーの予約を入れているので、待つことなく入店。

 

IMG_20181123_152441.jpg

”La Buvette”とは、劇場や駅や市場などにある気軽な酒場の意味。

でも日比谷の『ブヴェット』は気軽ではなく充分に高級な価格。

この写真はディジョンの中央市場の『ラ・ブヴェット』。

ボーヌで毎年開催されるブルゴーニュのワインの祭典、「栄光の三日間」を2018年に楽しんだ時に撮影したもの。

 

ディジョン中央市場訪問の記事はこちら。

 

 

エントランスで名前を告げ、テーブルに案内される。

驚いたことに、彼女が既に席に着いている。

「少し早めにオフィスを出ちゃった」と微笑む姿が可愛い。

 

まだ夕方早い時間なのに、店内は満席。

空いてるテーブルは、全て予約済。

 

壁には星条旗とジョージ・ワシントン&エイブラハム・リンカーン大統領。

ここはニューヨーク生まれのフレンチ・ビストロ。

2011年にニューヨークに誕生し、2013年にパリ店、2018年に東京店をオープンしている。

 

今夜は白ワインでスタート。

 

コート・デュ・ローヌのヴィニュロン・ド・ランクラーヴが造る、ガリゲット、セレクション・バリグール、ブラン。

 

色合いは驚くほど濃い。

ネクタリンやパイナップルの香り。

フレッシュな果実味を持つ、爽快なミディアムボディ。

ぶどうは、シャルドネ、グルナッシュ・ブラン、クレレット、ブールブーラン。

 

スパイスを効かせたキャロットラペと、赤キャベツのマリネ。

 

サラダリヨネーズ。

リヨン風サラダには玉子は必須。

 

濃厚な白ワインが美味しく、二杯目。

 

タルティネは、生ハムアッシェとラタトゥイユ。

生ハムアッシェのタルティネが生ハムの塩味が効いていて美味い。

 

ブランダード。

鱈とジャガイモを牛乳で煮込んだ、南フランスの郷土料理。

 

ブランダードも塩味が合って美味しく、ワインが進む。

でもタルティネと合わせてバゲットを三枚も食べると、そこそこお腹が満たされてしまう。

 

彼女越しに見る外は、陽が長くなったとはいえ、既に夕闇がせまりつつある。

 

白ワインは二人とも四杯ずつを飲み、ボトルを空けてしまった。

赤ワインは白と同じくコート・デュ・ローヌのヴィニュロン・ド・ランクラーヴが造る、ガリゲット、セレクション・バリグール、ルージュ。

 

黒果実の香りを持つ、フレッシュなミディアム・ボディ。

ぶどうはわからないが、恐らくシラーとグルナッシュなのではないかと思う。

 

蛤のマリニエールが届く。

マリニエールはブルターニュ地方の郷土料理で、漁師風という意味。

 

蛤は小振りだが、味は良い。

日比谷のフレンチ、『ブヴェット』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。