ガラディナー/シェフ三人美食の饗宴、代官山ASO チェレステ日本橋 | ワインは素敵な恋の道しるべ

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白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

2月のこと、彼女と日本橋のリストランテで待ち合わせ。

 

日本橋は工事中。

工事中の東側の街灯は点灯されているのに、工事が行われていない西側の街灯は消灯されている。

 

今夜のお店は、「日本橋三越本店新館」の中、最上階にある。

 

『代官山ASO チェレステ日本橋』はお気に入りのリストランテ。

 

開店と共に、多くの客が次々と入店。

前の人は、何となく”笑ゥせぇるすまん”のような雰囲気。

 

今夜も私達の席は、何時もの半個室。

今夜は特別な会なので、個室は解放されてテーブルが並べられ、半個室にもテーブル二つが運び込まれ、二組四人での使用となっている。

 

そんな中、私達だけがここを二人で占有しているので申し訳ない気がする。

(何時も席に関して何の要請もしていません。お店のご厚意です。)

 

何時ものスタッフだけでなく、他の店舗からも応援が駆け付け、万全の対応が取られている。

 

今夜は、”シェフ三人美食の饗宴”。

『チェレステ日本橋』(イタリアン)の菊池シェフ、『サンス・エ・サヴール』(フレンチ)の鴨田シェフ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ大丸東京』(フレンチ)の鈴木シェフの三人による料理の饗宴。

 

メニュー・カルテを開くと、三人のシェフのサイン入り。

 

カトラリーは”チェレステ”の名前入り。

ホールマークはメーカーズマークとシルバーマークの二つ。

”EPNS”の刻印は銀メッキ(Electro Plated Nickel Silver)製品であることを示している。

 

彼女が到着し、開宴前だが最初のワインが注がれる。

 

ヴーヴ・アンバル、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット・ロゼ、ミレジム、2019年。

私のブログの定番のワインだ。

 

前回ここに来た時は個別にボトルを頼んだので、バックヴィンテージの2016年を出してくれた。

今回は大人数の催しなので、最新のヴィンテージ、2019年が出されている。

 

今夜は満席の予約。

席が埋まるにつれ、店内には今夜の美食への期待の熱気が満ち溢れる。

 

アミュズ・ブーシュが届く。

ここはイタリアンだが、三人のシェフの内お二人がフレンチなので、料理の名称はフレンチで統一することとする。

アミューズ・ブーシュの担当は、ここ『代官山ASO チェレステ日本橋』の菊池シェフ。

 

梨とヒラメのカルパッチョ、昆布とリンゴジュースのジュレ。

梨は山梨県産。

レッドソレルの葉ごと一口でいただく。

 

リンゴと牛の生ハム。

山形県産のリンゴの上には、長崎県の五島牛の生ハム。

 

開宴時間となり、大友支配人の司会により各シェフから料理の紹介。

左から、大友支配人、菊池シェフ、鴨田シェフ、鈴木シェフ。

皆さん顔馴染みのシェフたちだ。

ダイニングルームに向かって話されているので、半個室に居る私達には後ろ姿しか見えない。

でも各シェフは私の姿を認めると会釈をしてくれた。

 

料理の紹介に続き、大友支配人・ソムリエによるワインの紹介。

大友さんとは長いお付き合い。

『ポール・ボキューズ 銀座』で長くソムリエを務め、『ポール・ボキューズ ミュゼ』、『メゾン ポール・ボキューズ』を経験した後、昨年12月から『代官山ASO チェレステ日本橋』の支配人に就任されている。

 

話しを聞きながらも飲み続けているので、クレマンは既に三杯目。

 

第一のアントレは、鴨田シェフの担当。

塩釜産本鮪のタルタル、焼き葱と山葵のアクセント、ガスパチョソース。

 

ぶどうのジュレで作られたシートの上には、生の辛子。

ガスパチョには季節のフルーツが隠し味として使われているので、当てて下さいとの出題。

 

鮪のタルタルの上には、焼き葱とワサビのソース。

この鮪、味が濃厚でとても美味い。

10日間熟成させているのだそうだ。

ガスパチョの隠し味は苺、無事当てることができた。

 

第一のアントレに合わせて飲んでいるクレマンは、四杯目。

今夜はちょっとペースが早過ぎるようだ。

 

パンが届く。

お供はホイップバター。

大きなボウルから、スプーンで掬って皿にぼてっと落してくれる。

彼女と過ごす、日本橋のリストランテでの素敵な夜は続きます。