大手町のフレンチ、『俺のフレンチ グラン・メゾン』で開催されたワインメーカーズ・ディナーに、ちぃさんと共に参加した楽しい夜の続き。
今夜は、グランポレールとのコラボのワイン会。
ヴィアンドを食べ終えると、ピアノ演奏が始まる。
ピアニストは、金山千春さん。
金山さんのピアノ演奏をここで聴くのは三回目。
曲は、ドビュッシー作曲、月の光。
ピアノは、スタインウェイ&サンズのコンサート用グランドピアノの最高峰、D-274。
弾き終えると、デセールのフランベ実演の紹介。
金山さんの視線の先は、奥のフランベ用の調理台。
フランベ実演用調理台では、デセール作りの準備中。
フランベに合わせて演奏される曲は、ボヘミアン・ラプソディー。
今夜の実演者は、長谷川支配人と、メートル・ドテルの酒井さん。
スクリーンにお二人の華々しい経歴が映し出される。
ピアノと調理台が離れているので、両方を同時に観ることができない。
そこでスクリーンには、ピアノ演奏とデセール作りが同時に観られるように映像が二分割で流される。
長いフォークに刺した伊予柑の皮を、ナイフで器用に剥くお二人。
火をつけたブランデーが伊予柑に掛けられ、青い火が長く垂れさがった皮を伝ってフライパンに流れ込む。
同時進行していた演奏が終了し、金山さんのご挨拶。
調理台上ではデセールの皿が次々と出来上がり、各テーブルに届けられていく。
「俺の」クレープシュゼット~プロローグ~伊予柑のクレープ2023。
添えられているのは、バニラアイスクリーム。
ブランデーとグランマニエの香りが素晴らしく、癖になる甘さが心地良い。
でも、ちぃさんはスイーツが苦手。
ひと口食べた後、大部分が私に回ってきた。
美味しいデセールを二つも食べることが出来て幸せ。
デセールのお供は、デザートワイン。
長野古里リースリング、貴腐、2017年。
このグラスにもワイン名のタグ。
濃厚な甘みの中にも酸味が感じられる、上質の貴腐ワイン。
洋酒を効かせたクレープシュゼットと貴腐ワインの素敵な組み合わせ。
ブランド・マネジャーの十河さんによる、長野古里ぶどう園の紹介。
千曲川の支流、境川に面した3haの畑で、今では住宅街の真ん中にある。
サッポロビールの前身、大日本麦酒のホップ試験場として開園した場所で、ぶどう栽培が始まったのは1975年。
川に面した場所ということで土壌には石が多く含まれ水はけがよく、川よりも低い場所に畑があることから湿気を含んだ空気が畑に滞留し、貴腐ぶどうの安定した収穫が行えるとのこと。
平均糖度41度という非常に糖度の高いぶどうで造られる濃厚な貴腐ワイン。
良い貴腐ぶどうが収穫された年にしか生産されない貴重品で、一本が3万円なのだそうだ。
今夜のワインメーカーズ・ディナーはとても楽しく、また勉強にもなった。
18時30分きっかりに始まった会は、予定通り21時に終了。
見事な会の運営だ。
長谷川支配人の挨拶で会が締めくくられる。
長谷川支配人、十河ブランド・マネジャーに今夜の礼を述べ、満腹・満足で店を出る。
ちぃさんと過ごす、大手町での素敵な夜でした。