六本木の「国立新美術館」の中にあるフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』で友人達と過ごす”15周年記念パーティー”の楽しい夜の続き。
今夜のメンバーは、きゅーさん、KEiさん、すみれさん、ちぃさん、茶目子さん、そして私。
アントレが素晴らしい香りと共に届く。
フランス産エスカルゴのブルゴーニュ風。
エスカルゴが6つということは、カリッと焼いた薄切りパンも6枚。
これだけでお腹がいっぱいになってしまいそう。
合わせる白ワインは、ブルゴーニュではなくボルドー。
クロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン、2015年。
ペサック・レオニャンの銘醸、ドメーヌ・ド・シュバリエのベルナール家がソーテルヌで造る辛口の白。
またまた6人で乾杯。
柑橘系の香り。
香りにはソーヴィニヨン・ブランを感じるが、実はソーヴィニヨン・ブランの比率は30%で、セミヨンが70%。
豊かな果実味、綺麗な酸とミネラル、後味には軽い苦み、複層的な強いボディ。
少量ブレンドされセミヨンの貴腐ぶどうが、リッチで深みのあるボディを形造っている。
エスカルゴがとても美味い。
ブルゴーニュで食べたことを思い出す。
ブルゴーニュに行けば、グルヌイユ(カエル)とエスカルゴは外せない。
ポワソンは、帆立貝のポワレ、リゾットとウフ・プラ添え、ソース・ペリグー。
帆立に黒トリュフのペリグーソースとは面白い組み合わせ。
大きな帆立にたっぷりのリゾットとパルミジャーノチーズ。
更にウフ・オー・プラ(卵の目玉焼き)とはヴォリューム満点。
そしてヴィアンドが届く。
この皿が届いたテーブルからは「おお~」と、どよめきが起こる。
驚きのヴォリュームだ。
コック・オ・ヴァン、鹿児島県産黒薩摩地鶏の赤ワイン煮。
こちらはもも肉。
こちらは胸肉。
大きな黒薩摩地鶏の半身が一皿に盛り込まれている。
合わせるワインは、これも素晴らしいボルドー。
ポムロールのシャトー・ラ・クロワ・デュ・カス、2007年。
ジャン・ミシェル・アルコート氏(2001年に急逝)の所有とミシェル・ローラン氏の醸造コンサルタントという最強タッグでポムロールを代表するワインに成長したシャトー。
黒果実の濃厚な果実味、強くシルキーなタンニンを持つ、奥行きのある強いボディ。
セパージュはメルロー80%、カベルネ・フラン20%。
オーク樽で16ヶ月熟成、新樽比率は40~50%。
2007年は『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』のバースデー・ヴィンテージ。
15周年記念パーティーに15年熟成ワインを合わせるとは洒落ている。
鶏料理だが赤ワイン煮なので、フルボディの赤ワインと良く合う。
この赤ワイン煮には隠し味が入っている。
それはコニャックとトマト。
リヨンの『ポール・ボキューズ』本店のクリストフ前総料理長の秘密のレシピなのだ。
こんなヴォリュームがあるならアペロで鮨を食べなければ良かったと悔やむが、後の祭り。
根性で完食。
他のテーブルを見ると、多くの女性が半分残している。
デセールが届く。
昔ながらのゴーフル、”グランメール”。
別皿には、りんごのコンフィチュール、ソース・ショコラ、クレーム・シャンティ。
一枚にはソース・ショコラ、一枚にはりんごのコンフィチュールを掛け、どちらにもクレーム・シャンティを乗せる。
お腹はいっぱいでもスイーツは別腹。
食後は熱いコーヒー。
ここでお誕生日が近いきゅーさんにハピバプレートのサプライズ。
きゅーさん、お誕生日おめでとうございます!
出口ではシェフが全員で見送ってくれる。
一番手前で微笑んでいるのは、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』の星野シェフ。
折角なので、シェフの皆さんと記念撮影。
星野シェフ、吉越総シェフ、『メゾン ポール・ボキューズ』の入砂シェフ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 大丸東京』の鈴木シェフ、金沢の『ジャルダン ポール・ボキューズ』の藤久シェフ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』の植田シェフ。
夜も遅いので正面玄関は既に閉鎖され、非常口から外に出る。
目の前には、ダイヤモンドヴェールの東京タワー。
手前に見える二基のタワークレーンは何のビルを建設しているのだろうか。
目を右に向けると、六本木ヒルズの森タワー。
国立新美術館は既に照明が落とされている。
奥の明るい部分は、『ポール・ボキューズ』があるところ。
「東京ミッドタウン六本木」に来ると、お休みなさいの挨拶を交わし、それぞれの利用駅に向かう。
三つの路線に二人ずつ分かれた。
友人達と過ごす、六本木の国立新美術館での楽しい夜でした。