丸の内のフレンチ、『エリックス バイ エリック・トロション』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
シャンパーニュの最初のボトル、シャスネ・ダルス、キュヴェ・ヴィンテージ、ブリュット、ミレジム、2008年を飲み干すと、次のシャンパーニュのボトルを抜栓。
ドゥラモット、ブリュットは、『ひらまつ』で何時も飲んでいるシャンパーニュ。
ドゥラモットは、シャンパーニュの最高峰、サロンの姉妹メゾン。
第三のアントレは、ヴィシソワーズ、白桃。
ヴィシソワーズの真ん中には、白桃。
まさに夏の季節感溢れる料理だ。
添えられているのは、ポテトのチップス。
サロンの姉妹メゾンであり、醸造チームもサロンと同じというドゥラモットは、安定の美味しさ。
シャルドネはコート・デ・ブランのグランクリュ、ピノ・ノワールはモンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュのぶどうを使うという贅沢なシャンパーニュだ。
セパージュは、シャルドネ60%、ピノ・ノワール35%、ピノ・ムニエ5%。
窓の外に見える東京駅丸の内駅舎やその背後の八重洲のビル群が、ようやく暮色に包まれ始めた。
ポワソンは、本日の旬魚。
本日の旬魚は、鮃。
鮃はチーズの衣焼きになっている。
ソースは、白がジャガイモのソース、緑がバジルのソース。
鮃の下には、ブルグル。
ブルグルはイスタンブールでよく食べていたので、我が家の常備品。
白身の鮃はソースとの相性が良い。
魚料理に合わせ、白ワインを飲むことに。
選んだワインは、フランス、ガスコーニュの、ドメーヌ・デュ・マージュが造る、コート・ドゥ・ガスコーニュ、マージュ、ブラン、2020年。
マージュはガスコーニュを代表する先駆者的ワイナリーで、家族経営で1,100haもの広大な畑を保有。
柑橘系の香り、フレッシュな果実味、活き活きとした酸を持つ爽やかな辛口。
セパージュは、ユニ・ブラン45%、コロンバール35%、ソーヴィニヨン・ブラン10%、グロ・マンサン10%。
ヴィアンドは、蝦夷鹿、グリーンペッパーのソース。
手前がグリーンペッパーのソース。
左はニンジンのムース。
彼女も私も蝦夷鹿は大好物。
この見事な焼き色に、食べる前から興奮気味。
添えられているのは、グラタン・ドフィノアと夏野菜。
蝦夷鹿に合わせる赤ワインは、スペイン、アラゴン州のボデガス・オルヘ・オルドニェスが造る、カラタユド、ブレカ、2018年。
熟したカシスやプラムの香り、黒果実の濃厚な果実味、コーヒー、ビターチョコレート、黒胡椒のニュアンス。
濃厚なワイン好きには堪らない一本だ。
ぶどうはガルナッチャ100%。
アルコール度数は15%もある。
旨味が凝縮された蝦夷鹿は、強いガルナッチャとの相性も良い。
気が付くと、窓の外はすっかり夜の帳に覆われている。
デセールは、オレンジのアイスクリームとメレンゲ。
アイスクリームの下には、オレンジの果肉。
〆に、濃いスペインのガルナッチャをもう一杯。
今夜の『エリック・トロション』の料理もワインも素晴らしかった。
大塚店長にお休みなさいの挨拶をし、店をあとにする。
『エリック・トロション』を出ると何故か『メゾン・バルサック』のシマウマを撮影してしまう。
今夜は帽子を被っているのが可愛い。
彼女と過ごす、丸の内の素敵な夜でした。