7月中旬のこと。
東銀座で彼女と待ち合わせ。
待ち合わせた場所は、歌舞伎座の地下、「木挽町広場」。
この日は七月大歌舞伎の鑑賞。
第二部は、市川海老蔵、ぼたん、堀越勧玄揃い踏みとあって人気が高く、チケットは販売開始と同時に瞬殺。
今日は第一部の鑑賞。
若い頃は、旧歌舞伎座に度々足を運んでいた。
何時も座っていたのは三階席の一番奥、一幕見席。
一番安く歌舞伎を観ることができる席だ。
旧歌舞伎座にはエレベーターが無かったので、ドアオープンと同時に急な階段を駆け上がり、良い席を確保していたことを思い出す。
残念ながら一幕見席は今は閉鎖されている。
正面入り口から観た一階席。
今日の席はここではない。
私達の席は一階席でも西側の花道のすぐ近く。
感染対策で花道のすぐ横は席が封印されているので、その隣。
(8月からは全席解放されています。)
この席に座っていると、役者が花道を出入りする時にカーテンが勢いよく開閉し、カーテンを吊る鉄輪がシャキーンと音を立てるのを聴くことができる。
この音が好きだ。
私達の席からは花道が良く見えるので、役者が退場する時の見得が楽しみだ。
休憩時間に舞台脇に行き、歌舞伎座全体を見渡してみる。
実は八月大歌舞伎の三階席中央のチケットも既に購入済。
観た演目は、「通し狂言 當世流小栗判官」。
小栗判官と浪七は市川猿之助、照手姫は市川笑也。
”天馬にて宙乗り相勤め申し候”と書かれているとおり、クライマックスはまさに猿之助、白馬にまたがり舞台から三階席の奥へと宙乗り。
久し振りに観る歌舞伎は楽しい。
歌舞伎鑑賞のあと急いで向かったのは、「ミッドタウン日比谷」。
歌舞伎終了から次の予定まで、移動時間を含めて50分しかないのだ。
まずは腹ごしらえ。
選んだお店は、『バル&タパス セロナ』。
店名の標示はBarとCelonaが太文字で書かれているので、続けて読めばBarcelona、カタルーニャ州の州都、バルセロナとなる。
時間が無い時に食事をしてサクッと飲める使い勝手の良いバルだ。
まずはタパスやピンチョスを選ぶ。
時間が無い割には、色々購入。
飲み物も購入。
ここはキャッシュオンデリバリー。
カタルーニャ州ペネデスのハウメ・セラが造る、グラン・リベンサ、カヴァ、ブリュット。
ハウメ・セラは1647年創業の名門。
セパージュは、マカベオ40%、チャレロ30%、パレリャーダ30%。
私のピンチョスは、ミートボールのトマト煮。
彼女のピンチョスは、サルシッチャとケール。
ミックスオリーブと、スペイン風野菜のトマト煮込み。
スパニッシュ・オムレツ。
これは半分に切り分けたもの。
彼女は時計を見て、「まだ10分ある。白ワインも飲みたいな」とのこと。
急いで購入したのは、チリのロングカントリー、シャルドネ、2021年。
エチケットの絵柄は、チリの地図。
普通は縦長なのだが、それを横にして、国旗の色で着色している。
まさにロング・カントリーだ。
30分ほどの短いランチだったが、結構お腹は満たされた。
遅いランチを終えると、次の場所に移動です。