浅草の焼肉店、『阿吽ノ和牛』で、ちぃさんと過ごす楽しい夜の続き。
今夜は台風の接近により風雨が強くなる予報。
でも先程まで雲に覆われていたスカイツリーの先端部がくっきりと見え始めた。
台風はどうなったのだろう。
焼きすきが届く。
薄切りロース肉を焼き、たれと卵の黄身を合わせて食べるのだ。
以前はお店の方がロースターで焼いてくれていたが、薄切り肉なのでロースターにくっついて綺麗に焼くのが大変だった。
今は皿の上でバーナーで炙ることにしたようだ。
これなら綺麗に手早く焼くことが出来る。
たれと黄身をかけ、くるっと巻いて出来上がり。
取り皿に移され、目の前に届く。
私はレアで作ってもらった。
ちぃさんはミディアムレア。
肉の中には、ぷりぷりの卵の黄身。
一口で頬張ると、口の中一杯に肉の旨みと黄身の甘みが広がる。
至福のひとときだ。
肉に合わせて飲んでいるワインは、私が持ち込んだシャトー・カリニャン、カディヤック・コート・ド・ボルドー、2009年。
充分に熟成した良年の右岸ワインは美味い。
第三の皿は、肉三種、ホルモン2種の盛り合わせ。
カメノコは、先に食べたトモサンカクと同じく、牛の後ろ脚の腿の付け根にあるシンタマの一部。
タテバラはあばら骨の外側の肉の、前脚寄りの部分。
別名、カルビ。
ハラミは横隔膜にある筋肉の一部。
ホルモンは、マルチョウと上ミノ.
まずはハラミから、どんどん焼いて食べる。
最後はマルチョウ。
脂が凄いので”ファイアー”になってしまう。
目の前の隅田川には屋形船。
これは東京湾からの戻り船。
そう言えば、前回ここに来た時には次は屋形船に乗ろうと話したことを思い出す。
「スカイツリーがまた消えた」とちぃさん。
本当だ、また雲が垂れこめてきたようだ。
シャトー・カリニャンの最後の一杯を飲み干すと、グラスには多くの澱が残った。
13年近い熟成の長さを感じさせる澱だ。
今度は東京湾に出ていく屋形船。
やはり次は屋形船に乗ることにしよう。
ちぃさんと過ごす浅草の楽しい夜は続きます。