浅草の焼肉店、『阿吽ノ和牛』で、ちぃさんと過ごす楽しい夜の続き。
台風が接近しているので厚い雲が風にどんどん流されていく。
吾妻橋を渡っている歩行者を見ると、まだ本格的な雨は降り始めていないようだ。
最初の肉盛りは、四種。
縦に長く切った薄切り大判タン。
添えられているネギを乗せて食べる。
上タン塩。
阿吽ロースと、とも三角。
焼肉のタレとおろしポン酢。
塩と胡椒もスタンバイ。
プレモルの生ジョッキを二杯飲み干すと、角ハイボールでまたまた乾杯。
まずはタン。
二人で好みの焼き加減が違うので、それぞれが自分の肉を管理。
タンはレモンで。
厚切りなので歯応えが素晴らしい。
続いては薄切りのタン。
油ネギを準備。
くるっと巻いて口に放り込む。
これは美味い。
同じタンでも、切り方、食べ方によって味わいは全く異なる。
トモサンカクは、牛の後ろ脚の腿の付け根にあるシンタマの一部。
シンタマは、トモサンカクの他に、マルカワ、カメノコ、シンシンの四つの部位に分かれる。
トモサンカクは牛一頭で2~3kgしかとれない希少部位。
腿肉の中では一番サシが多い部位だが、脂っぽくなく肉の旨みを持っていて美味い。
阿吽ロース。
一番サシが多く、甘い脂の味が素晴らしい。
サシが多い肉は食べ疲れするので、少し食べれば充分。
ここで、持ち込んでセラーに預けておいた赤ワインを抜栓することにする。
フロアスタッフの人手不足で店長がてんてこ舞いの忙しさだったので、店長のコルクスクリューを借りて私が自分で抜栓。
コルクスクリューはなんとローズウッドのラギオールだった。
シャトー・カリニャン、カディヤック・コート・ド・ボルドー、2009年。
ボルドー右岸のワイン。
2009年というGood yearのワインは、4年前に購入し、私のセラーで寝かせていたもの。
セパージュは、メルロー70%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、カベルネ・フラン10%。
ちぃさんと乾杯。
このお店は良いワインを持ち込むと大きなグラスを出してくれるのが嬉しい。
熟成期間10年くらいが飲み頃のワインだと思っていたが、13年近い時を経て、まだまだ若く硬いのに驚く。
時間をかけてゆっくり飲むと、黒果実の豊かな果実味が顔を表す。
ギシギシしていたタンニンも落ち着き始め、果実味と相まってビロードのような滑らかさを醸し出す。
これは肉との相性の良い素晴らしいワインだ。
浅草の焼肉店、『阿吽ノ和牛』でちぃさんと過ごす楽しい夜は続きます。