ウォーキングと侵略的外来植物の花、そして今夜のお家ワイン、レ・ペニタン、コート・ド・ラ・シャリテ | ワインは素敵な恋の道しるべ

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10月末のウォーキング。

 

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何だか面白い形の雲を見付けた。

これはイメージとしてはキングギドラ。

羽があり、頭が三つなので丁度良い感じだ。

頭の数がもっと多いと、八岐大蛇。

 

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八岐大蛇と言えば、似ているのはデンマークカクタス。

花芽がいっぱい付いて、まるで鎌首を持ち上げた蛇が大挙して襲ってきているようだ。

 

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秋になると野原を黄色く染めるのは、セイタカアワダチソウ。

キク科アキノキリンソウ属の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物。

一時、花粉症の元凶として非難されたが、実はキク科ブタクサ属の一年草、ブタクサが原因。

セイタカアワダチソウは虫媒花で花粉の量が少なく重いのに対し、ブタクサは風媒花で多くの花粉が飛散するのだ。

 

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セイタカアワダチソウは花はハーブティーに利用されるし、蜜はカナディアン・ゴールデンロッドハニーとして有名。

ゴールデンロッドはセイタカアワダチソウの英語名。

でも問題なのはアレロパシーを有し、根から他の植物の成長を阻害する物質を分泌すること。

このため在来植物を駆逐して繁殖するのだ。

日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。

花言葉は、”元気”、”生命力”、”唯我独尊”。

 

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今年は侵略的外来植物を色々見付けた。

空き地を埋め尽くしているのは、ナス科ナス属の多年草、ワルナスビ(悪茄子)。

原産地は米国南東部、カロライナ周辺。

 

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これは白花のワルナスビ。

悪茄子とは凄い名前だが、命名者は植物学の父、牧野富太郎博士。

繁殖力が強く駆除が難しいことからの命名。

 

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遊歩道の脇に繁茂しているのは、紫の花のワルナスビ。

プチトマトのような実を付けるが、実も葉も全草毒性を有し、ナス科なので他のナス科の植物に連作障害をもたらす、やっかいな外来植物なのだ。

 

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花だけ見ると可愛いが、野原を埋め尽くしているのを見ると恐ろしくなる。

花言葉はワルナスビに相応しく、”欺瞞”、”悪戯”。

 

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最近、この花も良く見るようになった。

キク科ムカシヨモギ属の多年草で、北アメリカ原産の、ヒメジョオン。

一株が47,000個ほどの種子を作り、種の寿命は35年と長いため、繁殖力が強く駆除が難しい。

 

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似た花にハルジオンがあるが、ハルジオンは花弁がもっと細いので見分けがつく。

ヒメジョオン、ハルジオン共に日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。

花言葉は、”素朴で清楚”。

 

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ナガミヒナゲシも見ることが多くなった。

ケシ科ケシ属の一年草で、原産地は地中海沿岸。

この花も繁殖力が強く、一株で15万個もの種子を付ける。

 

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しかも厄介なことにアレロパシーを有し、他の植物の生育を阻害する物質を根から分泌する。

花言葉は、”平静”、”慰め”、”癒し”。

 

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ベランダ菜園の二株の鷹の爪から今週の収穫は79本。

秋も深まりもう実の成長は無理かと思っていたが、暖かな陽射しの好天が続き、小振りだが比較的良い形の実が収穫できた。

先週までの収穫本数が1,060本だったので、これで1,139本となった。

 

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久し振りにセラーの中を調査。

するともう飲んでしまったと思っていたボトルを1本見付けた。

 

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ロワール、サンセールのアルフォンス・メロがコトー・シャリトワで造る、レ・ペニタン、コート・ド・ラ・シャリテ、シャルドネ、2011年。

アルフォンス・メロはロワールで19代続くフランス・ワイン界の名門で、最優秀ワイナリーの評価を持つ造り手。

コトー・シャリトワはサンセール地区とシャブリ地区の間にあり、昔はワイン産地だったがフィロキセラ禍で壊滅した地域。

 

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そのコトー・シャリトワでぶどう畑の再生プロジェクトに取り組み、生まれたのがこのレ・ペニタン。

AOCにはまだ認定されていないので、IGPとなっている。

 

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2011VTなので熟成が進み、色合いはとても濃い琥珀色。

 

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状態が心配だったが、コルクにも香りにも問題なし。

 

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熟したアプリコットや洋梨の香り、そのあとに軽いエステル香。

口に含むと強い熟成感と果実の凝縮感。

あと味はミネラルを感じる余韻の長い辛口。

最良のぶどうを使ったワインのみが到達する熟成の極致だ。

素晴らしい熟成シャルドネを楽しんだ、今夜のお家ワインでした。