彼女と丸の内で待ち合わせ。
彼女と待ち合わせた場所は、「丸の内テラス」。
日の入りが早くなり、丸の内仲通りにもうっすらと夕暮れが迫りつつある。
禁酒法時代でなければ『エスプリ・ド・タイユヴァン』で軽くアペロをしていくところだが、残念ながら今は飲むことが出来ない。
エレベーターに乗って向かったのは、10階の『THE UPPER』。
支配人の石井さんに迎えられ、部屋の奥のテーブルに案内される。
開店と同時に入店したので、広い店内に他に客は居ない。
ダイニングの一番奥の外には、テラス。
丸の内の10階にあるテラスは贅沢な空間。
秋になったらここでまったりシャンパーニュを飲みたいと思う。
石井支配人がスパークリングワインを注いでくれる。
石井さんはこのレストランの開業と共にここの支配人に就任されたが、その前は丸ビル35階にあるフランスの三ツ星レストランの東京店、『サンス・エ・サヴール』の支配人をされていた。
その時に色々お世話になったので、今夜は禁酒法の中、苦労をされている石井さんの応援に訪れたのだ。
スパークリングワインと言っても、もちろんノンアル。
フランス、ラングドック・ルーションのドメーヌ・ピエール・シャヴァンが造る、ジョエア、オーガニック・スパークリング、シャルドネ。
このスパークリングはピエール・シャヴァンと日本のエノテカの共同開発品。
正確には”ワインテイスト飲料”で、アルコール度数が0.5%未満0.005%以上の飲料とのこと。
ブドウ果汁入り炭酸飲料なので、バックラベルには賞味期限が書かれている。
撮影前にごくりと飲んでしまった。
見た目は間違いなくスパークリングワイン。
でも飲むと、甘みが全くないブドウ果汁入り炭酸飲料。
彼女は美味しいと言って飲んでいるが、私はやはりアルコールの入っていない飲み物は苦手だ。
ぶどうは有機栽培されたシャルドネ100%。
梶谷農園のリーフサラダ。
広島県三原市にある農業界のスーパースター、梶谷譲氏の農園で、一流シェフが挙って梶谷氏の野菜を使っていることで有名。
爽やかな柑橘のドレッシング。
ドレッシングをかけ、軽く和える。
取り分けは私の役目。
野菜が元気なので取り皿からはみ出してしまう。
さすが梶谷農園、野菜の新鮮な旨みが素晴らしい。
アスピック-卵とジャンボンブランのゼリー寄せ-。
アスピックはフランス料理で、肉や魚を煮たブイヨンをゼリーにしたもの。
日本料理で言えば、煮こごり。
ナイフを入れた途端にばらばらになってしまった。
アスピックとハムと玉子と生クリームを一緒に混ぜて食べて下さいとのこと。
テーブルに届いた時のとても美しい料理が見た目は悪くなってしまったが、とても美味い。
壁の照明が目のようで面白い。
でもスマホのカメラでは色が上手く出ない。
照明に焦点を当てると暗く写ってしまう。
壁に焦点を当てると、光が強く写ってしまう。
実際にはこの二枚の中間ぐらいの色合いで、不思議な雰囲気を醸し出している。
「丸の内テラス」の『THE UPPER』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。