「丸の内テラス」にあるフレンチ、『エスプリ・ド・タイユヴァン』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
ホタテのポッシェとカリフラワーのババロア、シードル風味のエキューム。
ホタテ、カリフラワーのババロア、ロマネスコ、アイスプラント、エディブルフラワーが美しく並ぶ。
シードル風味のエキュームの中にもダイス状に刻んだホタテがゴロゴロ。
ソムリエの保坂さんに抜栓しておいた赤ワインを出してもらう。
私が保坂さんと相談して選んでおいた4本のワインの中から彼女が選んだのは、シャトー・ラバ、オー・メドック、クリュ・ブルジョワ、2014年。
コルクの状態はとても良く、甘い黒果実の香りが素晴らしい。
カシスやブラックベリーの豊かな香り。
口に含むと黒果実の濃厚な果実味と強いタンニン。
後半にはスミレやバラのニュアンスと心地良い樽香、余韻も長い。
2014年VTということで出来栄えを少し心配したが、充分に強く、そしてまだまだ熟成のポテンシャルを感じる。
セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロー50%。
樽熟成期間は12ヶ月で、新樽比率は30%。
畑は、シャトー・グリュオー・ラローズやシャトー・ラグランジュなどのサンジュリアンの銘醸畑に隣接しているのだそうだ。
一本目のワイン、マニフェスト、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ルージュもまだ残っているので、二種類のワインを並行飲み。
スパークリングはクラッシュド・アイスがたっぷり入れられたアイスバケットで冷やされている。
肉料理の前に、コンソメスープが出される。
流石『タイユヴァン』、伝統的なフレンチのコースだ。
蝦夷鹿のロティ、ソース・グランヴヌール。
彼女が蝦夷鹿を好きなので、予約時に頼んでおいた。
蝦夷鹿の焼き色が素晴らしい。
鹿肉にはグランヴヌールが良く合う。
黒胡椒を効かせた赤ワインベースのソースポワヴラードにグロゼイユ(赤スグリ)を加えたソース。
グロゼイユの実も添えられている。
付け合わせはフォン・ド・ヴォーで煮た乾燥牛蒡。
下に敷かれているのは、カボチャのピューレ。
デセールは、ショコラ・オランジェ。
フレンチで食べるデセールはどうしてこんなに美味しいのだろう。
食後も残ったシャトー・ラバをのんびり味わう。
〆はたっぷりのコーヒーをブラックで。
今夜飲んだ二本のワイン達。
パリゴ・マニフェストとシャトー・ラバ。
この前に、タイユヴァン・コレクションのクレマン・ド・ブルゴーニュをグラスで飲んでいる。
流石タイユヴァンが選ぶワインに間違いはない。
満ち足りた想いで店をあとにする。
丸の内仲通りのイルミネーションが明るく輝くが、街を行き交う人の姿はとても少ない。
大手町ファーストスクエアにも青いイルミネーション。
彼女と過ごす、丸の内/大手町の夜は素敵に更けていきました。