外出自粛が続く中での久し振りのディナー。
営業時間が短縮されているので、早い時間にお店で彼女と待ち合わせ。
大手町の街並みも綺麗になった。
現役時代に慣れ親しんだ場所なので、ここに来ると気持ちもシャキッとする感じ。
丸の内仲通りは好きな通り。
大手町から日比谷まで高層ビルが連なり、その足元には素敵なショップやレストランが軒を連ねる。
まだ明るい時間だが、既に樹々のイルミネーションの灯が燈っている。
歩道には多くの美術作品。
これは、淀井敏夫氏の”ローマの公園”。
待ち合わせの場所は、昨年11月5日に開業した「丸の内テラス」。
『エスプリ・ド・タイユヴァン』には先日ランチで訪問したが、すっかりお気に入りとなり、今日はディナーで訪問。
待ち合わせ時間よりもだいぶ早く到着したので、二階にある気になっているお店、『MARUNOUCHI BASE』をチェック。
幾つかのスペースに分かれ、色々なシーンで使える店だ。
食べ物もとってもアメリカンで楽しそう。
待ち合わせ時間の10分前に『エスプリ・ド・タイユヴァン』に入店。
テーブル席も用意してくれていたが、カウンター席を選択。
彼女が到着する前に、セラーでワインを選ぶ。
ここにはパリの『タイユヴァン』のソムリエが選んだ約460種類のワインが保管されている。
泡は前回来た時に今夜飲むボトルを決めておいたので、予め冷やしてもらっている。
ソムリエの保坂さんと相談しながら、今夜のメイン料理に合わせるボトルを選ぶ。
サンテミリオン・グラン・クリュやオー・メドックなど、4本を候補として選択。
最後は彼女に選んでもらうことにする。
ここには珍しいシャンパーニュも揃っている。
シャンパーニュの造り手によるピノ・ノワールのスティル・ワインも飲んでみたいボトルだ。
彼女が到着し、泡で乾杯。
この泡は、お店からのプレゼント。
タイユヴァン・コレクション、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ヴィトー・アルベルティ。
ヴィトー・アルベルティはブルゴーニュで1951年創業のスパークリングワイン専門のワイナリー。
コート・ド・ボーヌとコート・シャロネーズのぶどうを用い、栽培はビオディナミ。
瓶内二次発酵期間は16~18ヶ月と長い。
柑橘系のフルーティーでフレッシュな香り。
綺麗な酸を持ち、果実味とのバランスが素晴らしい。
タイユヴァン・コレクションのセパージュは不明だが、ヴィトー・アルベルティの名で販売されているクレマンのセパージュは、ピノ・ノワール40%、シャルドネ40%、アリゴテ20%。
アミューズ・ブーシュは、フォアグラのムース、赤スグリのピューレ。
濃厚なフォアグラのムースが空いた胃を癒してくれる。
選んでおいた泡のボトルを抜栓してもらう。
選んだワインは、希少なブルゴーニュの赤のクレマン・ド・ブルゴーニュ、パリゴ、マニフェスト。
造り手のパリゴ・エ・リシャールは1907年にサヴィニー・レ・ボーヌに設立されたスパークリング専業のドメーヌで、今もコート・ドールのぶどうを用いた赤のクレマンを造り続けている。
コルクの状態も香りもとても良い。
カシスやラズベリーの豊かな香り。
口に含むと、強いが円やかなタンニンと素晴らしい果実味。
まさに上質のピノ・ノワールがスパークリングになった味わい。
ぶどうはサヴィニー・レ・ボーヌとペルナン・ヴェルジュレスのピノ・ノワールを用い、瓶内二次発酵は驚きの30ヶ月。
グラスは、ザルト、デングアート。
ザルトはオーストリア、ニーダーエスターライヒ州のノイナーゲルベルグにあるメーカーで、鉛を一切使わないカリ・クリスタル製。
ひとつひとつ手吹きで作られた最高品質のワイングラスで、デングアートはオーストリアの著名なワイン専門家、ハンス・デング司祭の助言によって開発されたシリーズ。
口当たりも素晴らしく、とても軽い。
厨房のオーヴンで温められていたバゲットが届く。
丸の内テラスのフレンチ、『エスプリ・ド・タイユヴァン』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。