銀座のフレンチの名店、『アルジェント』でちぃさんと過ごす素敵なランチの続き。
ドゥラモット、ブリュット、ブラン・ド・ブラン、そしてアルフォンス・メロのサンセール、エドモン(ソーヴィニヨン・ブラン)の次は、ブルゴーニュのシャルドネ。
ドゥニ・ジャンドゥが造る、マコン・シャルドネ、アン・セール、2017年。
ヴィレ・クレッセの注目の造り手で、名だたるミシュラン星付きレストランでオンリストされている。
色合いは透明感のある黄金色。
熟した洋梨やリンゴ、そして樽の香り。
色合いから重い果実味を想像したが、実際には濃厚だが重すぎず洗練された果実味。
綺麗な酸とミネラルを持ち、美しいバランスのシャルドネだ。
ぶどう栽培はビオディナミ。
鰆、味噌、チーマディラーパ。
これも春を感じるアレンジメント。
味噌とチーマディラーパを使うとは、フレンチと和とイタリアンの融合。
鈴木シェフは数年前に、京都高台寺、『十牛庵』の藤原料理長から日本料理の技法を学ばれている。
それ以来、和の要素を取り入れた日本ならではのフランス料理を目指し、そこに鈴木さんの遊び心が加わり、独自のフレンチの世界を生み出されている。
木箱が届いた。
蓋を持ち上げると、中からもくもくとスモークが。
熱々の石の上にのったパンには、心地良い薫香が付けられている。
胡桃の殻を開けると、中には発酵バター。
竹の子、へしこ。
テーブルに届いたが、これは何だろうと驚く。
コンソメスープが注がれる。
器の底には、フラン。
その中にへしこが入っている。
添えられているのは岩手県産の生わかめ。
和とフレンチの融合の逸品だ。
四種類目のワインは、ロワールのドメーヌ・サン・ニコラ、レ・クル、フィエフ・ヴァンデアン・ブレム、2018年。
ドメーヌ・サン・ニコラはビオディナミの造り手。
バックラベルには、ユーロリーフ、ビオディヴァン、デメテール等の認証マークが付いている。
熟したリンゴ、アンズなどのフルーティーな香り。
豊かな果実味、引き締まった酸、そしてミネラルのバランスが良く、しっかりした複層的なボディを持つ。
セパージュは、シュナン・ブラン60%、シャルドネ30%、グロロ・グリ10%。
ビオディナミで栽培されたぶどうを自然酵母で仕込み、熟成は大樽で7ヶ月間。
牛肉、パイ。
粗切りの牛肉を海苔で巻き、更にパイで包み焼き。
牛肉のレアな食感が素晴らしい。
ジュと赤ワインのソースも良く合って美味い。
ローストされた小玉葱の中には、濃厚なクリーム。
上には、エディブルフラワーのアリッサム・ホワイト。
牛肉に合わせるワインは、ボルドー右岸。
シャトー・ロワラン、サンテミリオン・グラン・クリュ、2009年。
これは好きなワイン、しかも2009年という良いヴィンテージ。
ロワランとは「王家の庭園」という意味。
サンテミリオンの銘醸、シャトー・アンジェリュスの畑に隣接するという好立地にある。
赤紫の濃厚な色合い。
熟したカシス、プルーン、ブラックベリーの香り。
濃厚な果実味、強い熟成感、シルキーなタンニンを持つ素晴らしいフルボディ。
やはりシャトー・ロワランは美味い。
ちぃさんと過ごす、銀座のフレンチの名店、『アルジェント』での素敵なランチは続きます。