六本木の国立新美術館にある『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』で茶目子さんと過ごす合同お誕生会の夜の続き。
コート・デュ・ローヌのドメーヌ・アラン・ガルティが造る、コート・デュ・ヴィヴァレ、2011年。
アラン・ガルティはコート・デュ・ヴィヴァレを代表する人気の造り手で、コート・デュ・ヴィヴァレをA.O.C.に昇格させた立役者。
完熟したプラムやカシスの香り。
果実の凝縮感、タンニンが強いが、過度に重過ぎず洗練されたボディ。
セパージュはシラー70%、グルナッシュ30%で、ぶどう栽培はビオディナミ。
アルコール度数は14.5%と高いが、果実味が強いのでアルコールアタックは感じない。
フランス産豚肩ロース肉のグリエ、ソース・シャルキュティエール、じゃがいもと玉ねぎのロースト。
焼き加減が良く、豚肉の脂の甘みが感じられる。
焼き野菜は、玉ねぎ、じゃがいも、万願寺唐辛子。
どうすればこんなに綺麗に玉ねぎを焼くことができるのか聞いたところ、焼く前にタマネギの上部に切り込みを入れ、オリーブオイルを少し垂らし入れているのだそうだ。
赤白ワインの並行飲み。
これが楽しく美味しいのだ。
飲んでいる白は、ボルドー、グラーヴのシャトー・サン・ロベール、キュヴェ・ポンセ・ドゥヴィル・ブラン、2012年。
肉料理に合わせ、新しいバゲットが届く。
カレー風味の鶏のリエットも二つ目。
ディジェスティフは、つい先日も銀座で飲んだスイートワイン。
スッド・ウエストのドメーヌ・コワペが造る、ジュランソン、パレ・ドクトーブル、2018年。
ドメーヌ・コワペはフランスの三ツ星レストランの多くで採用されている、評価の高い造り手。
輝く黄金色。
パッションフルーツやライチの甘い果実味。
酸がしっかりあるので、甘いが後味は爽やか。
スイートワイン用にぶどう果汁の糖度を高めるには、凍らせたり、貴腐菌を生成させたり、陰干しにしたり、色々な方法がある。
このワインはパスリヤージュという方法で糖度を高めている。
ピレネー山脈から冷たい風が吹き下ろす10月までぶどうを樹に残し、乾燥させるのだ。
バレ・ドクトーブル=10月のバレーという名は、ぶどうの房が風に吹かれて踊っている様子を表している。
ここでハピバケーキが届く。
こんな素敵なホールケーキをお店がプレゼントしてくれるとは嬉しい驚き。
茶目子さんが切り分けてくれる。
口に含むとふわっと溶けてしまう美味しさ。
松尾支配人と植田シェフに感謝。
二人のお誕生日を祝し、再びヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュで乾杯。
コース料理のデセールも届けられる。
桃とオレンジ風味のクレームのタルト仕立て、ヴァニラ風味のアイスクリーム添え。
もうお腹はいっぱいだが、何とか完食。
濃いコーヒーはいっぱいになったお腹を癒してくれる。
コーヒーを飲みながらのお話しも楽しい。
のんびりお話しをしていると、二杯目のコーヒーが届く。
ちょっと長居をしたようで、お店に最初に来たのに、帰りは最後の客となってしまった。
非常口から外に出ると、雨。
美術館は照明を落としているが、今夜は何故かエントランスの部分に明かりが灯っている。
正門を出るときにもう一度振り返ると、ガラスの茶室が明るく輝いている。
夜も更け雨の影響もあり、東京ミッドタウン六本木にも人の姿は少ない。
茶目子さんとの合同お誕生会の夜は、楽しく更けていきました。