9月上旬の事、早朝に蘇我駅で内房線に乗り換え、浜金谷駅に向かう。
君津駅を過ぎると、電車の左右を緑が覆うようになる。
君津から先は単線となり、駅で上り電車と待ち合わせてから先に進む。
抜けるような青空で、夏の入道雲がもくもくと湧き出ている。
今日の南房総の天気予報は曇り時々雨で、降水確率は午前が70%、午後が50%で最高気温は28℃。
雨対策をして家を出たが、降りそうな気配は全く無い。
電車が海岸線に出ると、目的地は近い。
それにしても暑そうだ。
登山にはちょっと厳しい天気かもしれない。
ようやく浜金谷駅に到着。
朝だというのに日差しが強く、写真が全てブルーに写ってしまう。
地平線には積乱雲があるが、空の雲は秋の気配。
目の前に、今から登る鋸山が聳え立つ。
標高は329.4mと低いが、断崖絶壁が切り立つ山なので道は険しい。
しかも標高4m地点から出発するので、登る高さは標高分にほとんど等しい。
今日のメンバーは、KEiさん、ちぃさん、そして私。
登山道入り口に通じる道は緩やかな上り坂。
最初の分岐点。
階段を上ると関東ふれあいの道で、比較的楽なルート。
左に進むと、切り出した石材を運び下した昔のルート、”車力道”で、距離は長い。
今日はこちらのコースを取ることとする。
山にはこんな洞窟が幾つかある。
ここはヒカリモの発生地なのだそうだ。
山から染み出す水が綺麗なようで、沢蟹が何匹もちょろちょろと歩いている。
いよいよ車力道に入る。
まだ歩き始めて30分くらいなので、KEiさんもちぃさんも元気。
昨年の台風の影響で倒木が多く、昨年の春に来た時と景色が少し変わっている。
この道は、山頂部で切り出された石材=房州石を麓に運び下すための道だったので、地面には房州石が敷き詰められている。
岩を切り開いた場所では、左右の壁に鑿の跡を見ることが出来る。
石材を乗せて運んだ”ねこ車”の車輪の轍の後が付いている。
約一時間急な坂を登り続け、暑さと疲労で三人ともぐったり。
随分高い所まで上ってきた。
左右の岩は苔むしている。
これはゼニゴケ。
タマアジサイ(玉紫陽花)の花がそこかしこに咲いている。
アジサイ科アジサイ属の植物で、蕾が球状であることからこの名が付けられた。
花言葉は、”あなたは冷たい”。
クサギ(臭木)の花も咲いている。
シソ科クサギ属の植物で、枝葉に悪臭があるため付けられた名前。
花言葉は、”運命”、”治療”。
休憩場所には車力道の説明板が設置されている。
木製のねこ車に80kgの石材を三本積んでこの道を下ったそうで、ねこ車を引く車力は主として女性だったのだそうだ。
石を麓に下ろすと、ねこ車を背負って山に戻り、一日に三往復していたというのは驚き。
勾配はどんどんきつくなり、強い陽射しと相まって体力が奪われる。
私は三度目の鋸山登山だが、今までは涼しい季節だったのでこんなにきついのは初めて。
石が濡れているので、足元に気を付けないと滑ってしまう。
ようやく切り出し場の絶壁に到達。
案内板が随分綺麗になっている。
ここで道は左右に分かれる。
左に登ると、東京湾を望む展望台=地球が丸く見える展望台。
右に下ると、石切り場跡・岩舞台。
以前の案内板も立っている。
傾いているので、左が上り、右が下りの雰囲気が出ている。
まずは左の山道を登り、展望台へ行くことにする。
ところが、この先立ち入り禁止。
ガイドブックには必ず出てくるこの石切り場跡の写真だけ撮影し、分岐点に引き返す。
KEiさん、ちぃさんとの、きついけど楽しい鋸山登山の一日は続きます。




























