何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
コリアンダー風味の真鯛のアラヴァプール、爽やかなレモンコンフィと本日の新鮮野菜を添えて。
真鯛は47℃で調理されている。
42℃~50℃の間で火入れすると、生の見栄えを保ったままたんぱく質が変質し旨味が増すのだ。
ソースにはアヴォカド、レモン、マンゴー、カレーが隠し味で使われている。
前菜に合わせて飲んでいるのは、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年。
次の料理に合わせるのは、ドメーヌ・ドゥニ・ジャンドーが造る、マコン・シャルドネ、2017年。
ドゥニ・ジャンドーはプイィ・フュイッセに本拠地を置く、最近急速に注目を集めるようになった生産者。
今では多くのミシュラン三ツ星レストランでオン・リストされている。
馬で畑を耕作し、ぶどう栽培はビオディナミ。
野生酵母を用い、無清澄・無濾過でボトリングされている。
この造り手のワインを飲むのは初めて。
円やかで豊かな果実味、後味にはハチミツのニュアンス。
優しい果実の甘みをとキレのあるミネラルのバランスが素晴らしい。
生産量が少なく、輸入が安定しないのが問題なのだそうだ。
フォアグラと仔鴨胸肉のメダイヨン、ポルト酒のレデュクションとアプリコットのコンフィチュール。
添えられている野菜はアンディーブ。
仔鴨胸肉は自家製塩麹でマリネし、低温調理されている。
上に乗せられているのは、ソーテルヌワインと蜂蜜のジュレ。
今夜の赤は、シャトー・オー・バレ、2009年。
ボルドー右岸の注目の産地、フロンサックのワイン。
ドルドーニュ川の右岸では、サンテミリオンやポムロールが有名だが、価格が高くなり過ぎてしまった。
そこでフロンサックの良いワインを飲むことが多くなった。
シャトー・オー・バレもそんなワインの一つ。
ビロードのような濃厚なタンニンを持つ素晴らしいフルボディ。
ぶどうはメルロー100%。
そして2009年はGood Yearなのだ。
仔羊のクレピネット包み焼き、タイム風味のジューソース、ホワイトアスパラガスとエンドウ豆のエチュベ。
クレピネットは、豚の網脂。
仔羊の上に乗っているのはフライドオニオン、更にその上にはカカオ。
トッピングを外すと、ハンバーグのような仔羊のクレピネット包み焼き。
「肉の中に仕掛けをしています」と星野シェフが言われていたので、何なのだろうと興味を持ってナイフを入れる。
中には、卵黄のコンフィ。
バゲットが美味しいのでお代わりし、肉料理と共に味わう。
シャトー・オー・バレは彼女のお気に入りの銘柄。
代官山の『リストランテASO』でタナ100%のシャトー・モンテュスが出されたとき、彼女はタナが苦手だと伝えたところ、ソムリエの石井さんが代わりに出してくれたのがシャトー・オー・バレだった。
不透明な濃厚なガーネット。
それでもダウンライトにかざすと、淡い光の像が現れた。
彼女と過ごす、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』での楽しい夜は続きます。
















