三月のこと、彼女と何時ものフレンチで待ち合わせ。
銀座通りからマロニエ通りに入り、有楽町駅方面に進む。
旧プランタンのマロニエゲートギンザ2は改装中。
目的の場所は、マロニエゲートギンザ1。
ここの10階にあるのが、何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』。
開店と同時に店に入ったので、先客は居ない。
竹内支配人に聞くと、コロナウイルス感染拡大の影響で、今夜の予約は以前の半分ほどとのこと。
飲食業界の大変な状況を目の当たりにすると、何時もお世話になっているお店を支えるため、今まで以上に通わなければと思ってしまう。
彼女が「お待たせ」と明るい声と共に登場。
席を立ち、彼女の椅子を引いて待つ。
彼女が着席すると、スパークリング・ワインで乾杯。
定番のヴーヴ・アンバル、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年。
シャルドネ、ピノ・ノワール、ガメイを用い、瓶内二次発酵で造られたクレマンは、果実味、熟成感とも文句のつけようがない。
実は私は彼女の到着前に既に二杯飲んでいるので、これで三杯目。
前菜が届いた時には、四杯目。
鶏むね肉と春野菜のサラダ仕立て、ヴィネグレットアンショア、春の苦味のアクセントと柑橘の香りをのせて。
野菜を左右に寄せると、下には鶏むね肉。
春の苦味とは何かと思ったら、ソースに蕗の薹と鶏の肝臓が使われていた。
柑橘の香りの元は、金柑の輪切り。
ヴーヴ・アンバルのクレマンはガス圧が高く、泡立ちが素晴らしい。
いくら美味しいと言っても、クレマン五杯は飲み過ぎ。
飲んでばかりいると酔いが回るので、バゲットもお腹に入れる。
フランスで作られた生地を冷凍で輸入し、ここで焼かれている。
白ワインは、彼女が好きな銘柄。
ボルドー、ソーテルヌの、クロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン、2014年。
ペサック・レオニャンを代表するドメーヌ・ド・シュヴァリエのベルナール家がソーテルヌで造る、辛口の白。
果実味、酸味、ミネラルのバランスが素晴らしい。
複層的で重量感のある味わいを生み出しているのは、少量加えられている貴腐ぶどう。
セパージュは、セミヨン70%、ソーヴィニヨン・ブラン30%。
岩手県産真鱈と白子のムニエル、ソースヴァンブラン、トマトと焼いた春キャベツのエチュベ、チーマティラーパと一緒に。
春を感じさせる一皿。
真鱈の切り身の上には、大きな白子。
緑のソースは、イタリアの菜の花、チーマディラーパ。
皿の縁に置かれたのは、トマトと焼いた春キャベツのエチュベ。
野菜の自然な甘みがあって美味い。
ヴーヴ・アンバルのクレマンとクロ・デ・リュンヌの飲み較べ。
クロ・デ・リュンヌも既に三杯目か四杯目。
今夜は飲み過ぎなので、コロナウイルスも寄り付かないだろう。
彼女と何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』で過ごす楽しい夜は続きます。

















