クロアチアのドゥブロヴニクで彼女と過ごす楽しい旅の続き。
『モビー・ディック』を出ると、再びドゥブロヴニク旧市街の北側を探索。
街は北のスルジ山に向かって上り坂となっているので、北向きの道は急な階段となっている。
逆に南向き、メインストリートのプラツァ通りに向かう道は、下り坂となっている。
プラツァ通りの一本北側の道、プリェコ通りにクロアチア・ワインの専門店、『エノテカ』を見付けた。
店のオーナーと話しが弾み、長居をしてしまった。
身長2mを超えるような大男だが、とても親切で、ワインのことになると熱が入って話が終わらない。
色々な文書も見せながらクロアチア・ワインについて教えてくれるので私も随分詳しくなった気がしたが、帰国したら忘れてしまった。
クロアチア・ワインを一本選び、帰りに引き取ることにして店を出る。
次の目的地に向かう途中、セルビア正教会に立ち寄る。
祭壇の上には最後の晩餐の絵が描かれている。
セルビア正教会は正教会のひとつで、ロシア正教会、ギリシャ正教会、日本正教会などど同じ教義を有している。
少し日も陰り、猫も元気になってきたようだ。
向かった先はピレ門横にある城壁周遊路の入り口。
ここでもドゥブロヴニク・カードでスムースに入場。
石造りの城壁なので、滑らないように要注意。
まずは急な階段を上り、城壁の上に向かう。
城壁の上に出ると、景色が一変。
街中に居ると建物に視界が阻まれて気が付かないが、こんな高い城壁に囲まれていたのだと改めて感心する。
目抜き通りのプラツァ通りを見下ろす。
左の建物が、朝一番で見学したフランシスコ会修道院。
⇒朝のグジェール港とドゥブロヴニク旧市街、フランシスコ会修道院、クロアチア
ピレ門から南に下り、海に面したボカール要塞に向かう。
可愛い女性たちをパチリ。
「何を撮っているの」と彼女。
「対岸にあるロヴリイェナツ要塞だよ」と私。
旧市街の南側は断崖絶壁となっていて、その上に城壁が延々と築かれている。
「あんなところまで行くの」と彼女。
「一周1,940mで、まだ1/4も歩いていないよ」と私。
よくこんなところに城壁を築いたものだと感心する。
紺青のアドリア海が美しい。
この城壁を見ると、中世には難攻不落の都市国家だったことが良く分かる。
南側の一番高い城壁まで上ると、先を歩いていた彼女が立ち止まり、前方を指さす。
「食べたい」と一言。
私が選んだのは、ピスタチオとヘーゼルナッツ。
暑いので冷たいアイスクリームが美味しく、撮影を忘れて手を付けてしまった。
観光船が海面を滑るように航行している。
ロクルム島との間を一時間おきに運行している船だと思う。
前回はロクルム島に渡り、そこから更に小舟でヌーディスト・ビーチがある小島に渡った。
でも今回は彼女が一緒なので、そんな無謀なことはできない。
驚いたことに、城壁の下の岩場にも多くの人。
こんなところに城壁からの出口が造られていたのは何故だろう。
旧港を囲む城壁まで来た。
これで約半分の距離を歩いたことになる。
港を見下ろす大砲。
ここは海洋博物館の入り口に繋がっている。
城壁を一周するのがきついという人は、ここで降りることもできる。
ルジャ広場の時計塔。
広場から見上げた時は気が付かなかったが、ここからだと鐘撞人形が見える。
昔の造船所、アルセナルの上から臨む旧港。
正面右にあるのが聖イヴァン要塞で、中に海洋博物館があるところ。
聖ルカ要塞から城壁は西に回り込み、旧市街の北側を守る城壁へと続く。
ドミニコ会修道院越しに見るアドリア海。
北側の城壁はスルジ山の麓に築かれているので、市街地に較べて高い位置にある。
従って、市街地を見下ろすように眺めることが出来る。
最北部、一番高いミンチェタ要塞に至る。
要塞の上からは旧市街を一望することが出来る。
右側中央の鐘楼がある建物がフランシスコ会修道院。
その左に伸びるのが目抜き通りのプラツァ通り。
塔の窓から見た市街地。
この景色、どこかで経験したことがあるような。
そうだ、彼女と旅したイスタンブールで、オスマントルコが築いた要塞、ルメリ・ヒサールの塔の窓から見たボスポラス海峡の景色だ。
約一時間の城壁周遊を終え、プラツァ通りに戻る。
まだあまりお腹は空いていないが、レストランを予約しているので、食事に行くこととしよう。
彼女と過ごすドゥブロヴニクの楽しい旅は続きます。