彼女と六本木のレストランで待ち合わせ。
六本木に来ると六本木通りのヒルズ側を歩くことが多いのだが、今夜は反対側。
首都高越しにヒルズの森タワーが見える。
待ち合わせ場所は白亜の邸宅レストラン、『オーベルジュ・ド・リル トーキョー』。
ここはアルザスで1952年からミシュランの星を守り続ける名店、『オーベルジュ・ド・リル』の東京店。
このエントランスを入る時には、背筋がピンと伸びる。
彼女が到着するまで、ウェイティング・バーで一休み。
ピンクのメルヘンチックな部屋なので、私が一人で居るのは似合わず、彼女が早く到着しないかと何時も思ってしまう。
彼女が到着し、優雅な階段を下り、地下から一階まで吹き抜けのメイン・ダイニングに進む。
先客が居らっしゃるので、撮影は難しい。
そこで、天井のシャンデリアをパチリ。
今夜の私たちの席は、部屋の一番奥、マントルピースの前。
テーブル上には、何時ものセッティング。
メニューカードの表紙の絵は、アルザス本店の先代のオーナーシェフ、ポール・エーベルラン氏の水彩画。
現在のオーナーシェフは、息子のマルク・エーベルラン氏。
着席すると、岡部ソムリエがさっと現れ、グラスにスパークリング・ワインを注いでくれる。
ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年。
果実味、熟成感、そしてガス圧と文句の付けようがない素晴らしい仕上がり。
彼女と目と目を合わせ、乾杯。
「オーベルジュ・ド・リルは久し振りね。今夜も嬉しいわ」と彼女。
彼女はここが『ザ・ジョージアンクラブ』だった時から好きな場所なのだ。
熱々のパンも届く。
フォアグラのフラン、西洋牛蒡のムースリーヌ。
上に乗っているのはレンコン。
その下にはブロッコリーと銀杏。
フォアグラのフランが濃厚で滑らかで美味い。
白ワインは、『オーベルジュ・ド・リル』本店があるアルザスのもの。
トリンバックが造る、ピノ・グリ、キュヴェ・パルティキュリエール、プール・ヒラマツ、2014年。
トリンバックが『ひらまつ』のために造るスペシャル・キュヴェ。
「やっぱりアルザスのトリンバックは美味しいわね」と彼女。
「トリンバックのワインでは、君はゲヴェルツトラミネールは苦手だけど、リースリングとピノ・グリは好きだよね」と私。
トリンバックは、フランスの三ツ星レストランの全てにオン・リストされている銘醸。
六本木の邸宅フレンチ、『オーベルジュ・ド・リル トーキョー』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。