10月のこと、彼女と東京ミッドタウン六本木で待ち合わせ。
ミッドタウン六本木を出ると、外苑東通りを渡り、国立新美術館に向かう。
ミッドタウン・ガーデンでは何かの催しが行われている。
国立新美術館に到着。
何度来ても、この造形は美しいと思う。
設計者は黒川紀章氏。
この時間、展示スペースは既に閉じている。
今から入館しようという人は、私達と同じ目的のはずだ。
今夜のお店、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』は、この上にある。
エレベーターを三階で降り、お店に通じるブリッジに向かう。
ここから見ると、高所恐怖症の人はこのテーブルで食事をすることを躊躇いそうだ。
今夜はどんな料理に出会えるか楽しみだ。
植田シェフの料理は、リヨン本店の味を継承する正統派ポール・ボキューズ料理なのだ。
このロゴを見るだけでパブロフの犬状態になってしまう。
最初のワインは、ヴーヴ・アンバルが造る、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ロゼ、ミレジム、2016年。
ヴーヴ・アンバルは1898年創業の、クレマン・ド・ブルゴーニュの元祖と言えるクレマン専業メゾン。
フランボワーズのふくよかな香り。
豊かな果実味を持ちながら、キレのあるブリュット。
ヴーヴ・アンバルのロゼは昨年まではNVだったが、今年からミレジムになった。
このミレジムは、『ひらまつ』のためのスペシャル・キュヴェ。
温かいバゲットが届く。
ポール・ボキューズの各店で、バゲットの味は微妙に異なる。
ここのは少し細目で、焼きが強いので皮がパリっとしていて美味い。
お供は、カレー風味の鶏のリエット。
これが美味いのでバゲットがどんどん進む。
フランス産鴨フォアグラのポワレ、根セロリのフラン、ポルト酒のソース、じゃがいものゴーフレット添え。
ポール・ボキューズの料理にフォアグラは欠かせない。
輸入量が少なく高価なフランス産のフォアグラを使う所がポール・ボキューズの矜持。
日本で食べられているフォアグラのほとんどは安価なハンガリー産なのだ。
じゃがいものゴーフレットを取り除くと、大きなフォアグラのポワレが現れる。
外側はカリッと焼かれ、中はとろっと柔らかなフォアグラが美味い。
白ワインは、二人が好きな銘柄。
ロワールの名門、アルフォンス・メロが造る、コート・ド・ラ・シャリテ、レ・ペニタン、2011年。
このワインは今まで何度も登場しているので、細かな説明は省略。
驚いたのは、エチケットのデザインが変わったこと。
同じ2011年VTでも、今まで飲んでいたボトルと全く違うのだ。
これが今までのデザイン。
「前のデザインの方が良かったわね」と彼女。
私もそう思う。
でも、飲むと変わらぬ美味しさ。
豊かな果実に深い熟成感。
酸味とミネラルのバランスも素晴らしい。
実に上質のシャルドネだ。
産地のコトー・シャリトワはAOCに認定されていないのでレ・ペニタンもIGP扱いだが、いずれAOC認定されるのではないだろうか。
彼女と過ごすミュゼのフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』での楽しい夜は続きます。



















