ちぃさんと参加した、『つな八銀座』での楽しい”日本酒と天麩羅の会”の続き。
今夜の酒蔵は、千葉県いすみ市の木戸泉酒造。
三種類目の酒は、木戸泉を代表する酒、アフス 純米生。
今夜はこの酒を楽しみにしていた。
普通の酒は三段仕込されるが、アフスは高温山廃一段仕込なのだ。
アフスで再び乾杯。
米の旨味とキレのある酸味を持つ独特の酒。
初めて飲む時には強い違和感があるが、飲んでいる内にその奥深い旨味に引き込まれていく。
酒造米は千葉県いすみ市産の総の舞100%、精米歩合は65%で、自家培養の7号系酵母を使用。
壱の天は、鱚の天麩羅と、とうもろこし変わり揚げ。
トウモロコシの変わり揚げには、クリームチーズと梅干しが入っている。
鱚に付けて食べるのは、トマトおろし。
なかなか飲むことのできない酒なので、お代わりして三杯目。
純米 自然舞。
化学肥料や農薬を一切用いず、堆肥も植物性のもののみを使用した自然農法米による酒造りを追求したのが、この酒。
青森県・岩手県産の自然農法米が使われ、精米歩合は65%、自家培養7号系酵母で醸されている。
弐の天は、新蓮根の海老はさみ揚げ、紋甲いか。
紋甲いかは、木戸泉のある千葉県に因んでピーナッツの衣で揚げられている。
ここで驚きのプレゼント。
木戸泉は長期熟成酒のパイオニア的存在。
この酒は、なんと29年から31年熟成古酒のブレンドなのだそうだ。
再び熟成古酒で乾杯。
木戸泉の蔵人、菱川さんによると、戦前は熟成古酒造りが盛んだったのだそうだ。
ところが戦時中に酒税法が変わり、毎年の酒の貯蔵量に対して酒税が賦課されるようになり、熟成酒造りが途絶えてしまったのだそうだ。
戦後再び出荷ベースの課税となってから、熟成古酒造りが復活したのだそうだ。
最後の酒は、純米 秋あがり。
これはぬる燗で出された。
春に搾った酒をひと夏寝かせ、秋風が立つと出荷される酒である。
千葉県いすみ市産の総の舞を100%使用し、精米歩合は65%、自家培養の7号系酵母で醸されている。
参の天は、帆立、鱧、丸茄子、オクラ。
深い旨味を持つ出汁が天麩羅に良く合って美味い。
テーブルの上には、グラスがずらりと並ぶ。
好きな酒をどんどんお代わりするので、いったいどれだけの量を飲んだのかわからなくなってしまう。
蛸めし。
美味しいので、もっと食べたいくらいだ。
アフスをもう一杯。
”afs”という名前は、この酒の開発に携わった三人の功労者の頭文字を並べたもの。
〆の酒は、白玉香 純米 無濾過 生原酒。
デザートは、酒くずきり。
お店の尾崎ソムリエ、堀部サケ・ディプロマ、そして木戸泉の菱川蔵人に今夜の礼を述べ、満ち足りた思いで店をあとにする。
ちぃさんと過ごす銀座の夜は、もう少し続きます。
話しは変わるが、つな八を出るときに木戸泉さんからお土産をいただいた。
中には、木戸泉と書かれたぐい呑み。
反対側には、ちばの名前。
その下には小さな文字で、”千葉日本酒活性化プロジェクト”と書かれている。
そしてぐい呑みの中は単なる二重丸ではなく、ニコチャンマーク。
これは楽しいぐい呑みなので、千葉の酒を飲む時に使うことにしよう。