彼女とブラジル料理、カフェ・ド・セントロ、日比谷 | ワインは素敵な恋の道しるべ

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白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

彼女と日比谷のお店で待ち合わせ。

 

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待ち合わせの場所は、ブラジル料理のお店、『カフェ・ド・セントロ』。

 

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後輩たちとここで食事をしたと話したところ、彼女が私も行きたいとのことで、今夜の訪問となったのだ。

 

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一番奥のテーブルを予約しておいた。

待ち合わせの10分前に着き、料理と飲み物のメニューを検討。

 

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壁には、ブラジル関連の絵や写真。

彼女が時間通りに到着し、席を立って迎える。

 

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最初の料理は、ブラジルMIXサラダ、パルミット、ベテハーバ入り。

パルミットは椰子の新芽、ベテハーバはビーツのこと。

 

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二人に取り分けるのは私の役目。

パルミット、ベテハーバの他にも、レタス、トマト、ニンジン、ブロッコリー、タマネギ、コーン等が入っていて、とても健康的。

 

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最初の飲み物は、カイピリーニャ。

オリジナルには砂糖がたっぷり入る。

ノンシュガーにしたいところだが、ほんの少し砂糖を入れた方が美味しいので、砂糖少量で作ってもらう。

 

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サラダをもう一皿。

海老とアボカドのパウリスタサラダ。

 

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このサラダにも色々な野菜が入っていて美味い。

 

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カイピリーニャを飲み干すと、赤ワインを抜栓。

肉料理をガッツリ食べる予定なので、出来るだけ上質の強い赤を選択。

スペイン、リオハ州のソラール・ビエホ、クリアンサ、テンプラニーリョ、2015年。

 

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24か月以上の熟成期間の内、12ヶ月はアメリカンとフレンチ・オークの樽で熟成。

強いベリー系の香りと黒果実のニュアンスを持つ、綺麗で強いボディ。

これなら肉料理にも良く合いそうだ。

 

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サウガジーニョは三種類を二個ずつ。

鶏肉のサウガジーニョ、牛肉と麦のサウガジーニョ、干し鱈のサウガジーニョ。

彼女は干し鱈が一番美味しいとのこと。

干し鱈のサウガジーニョは、ポルトガルの人気料理、パスティス・デ・バカリャウと同じもの。

 

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パステウは二種。

挽き肉とたまご。

カルネセッカとクリームチーズ。

カルネセッカは牛肉の塩漬け。

 

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パステウは半分ずつ分けて食べる。

モーリョ(ビネガーソース)をかけて食べると美味い。

 

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いよいよメイン料理が届く。

ピッカーニャグりル、500g。

 

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ピッカーニャはイチボのことで、ブラジルでは最高級の肉とされる。

しっかりした肉の旨味を持ち、いくらでも食べることができる。

 

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薬味は二種。

右はタピオカパウダーにニンニクと胡椒を加えたもの。

左はモーリョというビネガーソース。

 

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ポンデケージョも届く。

ここでは注文を受けてから焼くので、10分余り時間が掛かるのだ。

 

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そして〆はフェイジョアーダ。

彼女は何故かフェイジョアーダが好きなのだ。
「これは元々は奴隷料理で、農園主が食べない屑肉、つまり豚の耳や鼻や尻尾や豚足を豆と一緒に煮込んだ料理なんだよ」と私。
「でもこのフェイジョアーダにはちゃんとしたお肉が入っているのでしょ」と彼女。

 

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フェイジョアーダにはご飯も出される。

 

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そして再びタピオカパウダーとモーリョ。

 

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フェイジョアーダは塩味なので、ご飯に掛けて食べると美味い。

 

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タピオカパウダーとモーリョをトッピングすると更に美味くなる。

 

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〆にカイピリーニャをもう一杯。

二杯目はカシャッサがたっぷり入ってとても濃い。

彼女と過ごすブラジル料理のお店、『カフェ・ド・セントロ』の夜は楽しく更けていきました。