彼女と素敵に南仏の風、サンス・エ・サヴール、丸の内 | ワインは素敵な恋の道しるべ

ワインは素敵な恋の道しるべ

白ワインは天使の如く貴方の心を解き放ち、赤ワインの真紅のグラスの底には悪魔が潜む。そして貴方は天使の如く大胆に、悪魔の如く繊細に、新たな恋の道を歩み始める。

六月初めの事、彼女と丸ビルのお店で待ち合わせ。

 

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開店時間前に着いてしまったので、35階の展望フロアーで眺めを楽しむ。

海の向こうに見えているのは、お台場とレインボーブリッジ。

 

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目を右方向に移すと、皇居と、桜田門の警視庁。

 

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まだ入り口が開かないかと、お店の前を覗いてみる。

お店の前の壁一面は赤いミラー。
人の顔が浮かび上がっている。
この顔、この店のフランス本店のオーナーの写真なのだ。

 

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突き当りの角を曲がった先も、同じ不思議なデコレーション。

 

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ここはフランス、モンパルナスにある三ツ星レストラン、『ル・ジャルダン・デ・サンス』の東京店。

 

最年少でミシュラン三ツ星を獲得した、双子のジャック&ローラン・プルセル兄弟が、日本で初めて開いたフレンチ・レストランなのだ。

 

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開店と同時に入店したので、ダイニングルームには他の客は居ない。

でも、一時間もすると満席となった。

 

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テーブルの上には、今夜の特別メニュー。

 

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彼女が到着し、席を立って迎える。

支配人の石井さんがアペリティフを届けてくれる。

 

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宮崎産マンゴーのジュースのクレマン割り。

使われているクレマンは、ヴーヴ・アンバルが造る、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年。


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初夏を楽しむ一口アミューズが届く。

四角いのは豚足のクロケット。

フィナンシェと、もうひとつは説明を聞いたが忘れてしまった。

 

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宮崎県<OGAWA FARM>の香りトマトとビーツのガスパチョ。

福井県<ワトム農園>の有機野菜とツブ貝のマリネ、グリーンピースのムース。

パスティス酒に漬けたイクラと共に。

 

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こんな小さな器に、よくもこれだけの食材を詰め込んだものだと感心する。

有機野菜は、ズッキーニと赤玉ねぎ。

パスティス酒はマルセイユ地方のリキュールで、アニスやリコリス風味のお酒。
アブサンが禁止されたあと、代用の酒として人気が出た。

トルコのラクやギリシャのウゾと同系統の、水を加えると白濁するお酒だ。

 

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アペリティフが美味しいので、三杯目。

 

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熱々のパンも届く。

 

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白ワインは、ロワール、サンセールのアルフォンス・メロが造る、サンセール、サテリテ、2010年。

 

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アルフォンス・メロのワインは数限りなく飲んでいるが、このワインを飲むのは初めて。

アルフォンス・メロのサンセールの中でも、結構上級クラスのようだ。

 

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まず驚いたのは、樽のニュアンス。

そして素晴らしい果実の凝縮感。

シレックス土壌由来の引き締まったミネラル。

ロワールには珍しい、樽熟成をさせたソーヴィニヨン・ブラン。

これは間違いなく上質のソーヴィニヨン・ブランだ。

 

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色合いは透明感のある黄金色。

実に美しい。

 

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青森県産ヤリイカのファルシー、石川県産ミルキークイーンと緑オリーブのリゾット。

アーティチョークとハーブのワカモレ、バジルのペストとバルサミコのデュクション。

越前の雲丹塩、石川県<西田農園>有機サラダからし菜を添えて。

 

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詰め物をしたヤリイカがプリプリで美味しそう。

上にかかっているのは、越前雲丹の乾燥パウダー。

 

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ヤリイカを切り開くと、中にはもっちりとした米のミルキークイーンと、オリーブ、イカ、イカスミのリゾット。

食べてみると、コリっとした食感のものが入っている。

鴨田料理長に聞くと、隠し味でナッツを入れているのだそうだ。

美味いし、ヴォリュームもある。

彼女と過ごす南仏の風を感じるレストラン、『サンス・エ・サヴール』の素敵な夜は続きます。